エクストリームでグラフィカルなエルメスの最新コレクション。
着こなすのは大胆にして細心な男、小澤征悦だ。
キュビスム風の幾何学柄をモチーフにラムスキンをパッチワークした、ゆったりと包み込むようなカシミヤニットカーディガン。
そして、オールレザーによるドローイングバッグ。伝統とモダニズムが交錯するアートのような佇まいに、究極のエレガンスが宿る。
小澤征悦●俳優、コメンテーター。数々の映画やドラマで活躍中。情報番組にも出演。村上春樹の著作を愛読し休日には油絵やカメラ、テレビドラマ「ウォーキングデッド」に没頭するなど多趣味な一面も。
カーボン(チャコールグレー)のウールフランネルのスーツにヴァニーユ(イエロー)のボウタイシャツ。マチュアなカラーリングが格式の高さを漂わせる。ジャケットの身頃が2重構造になったユニークなレイヤードデザインさえも品を与える。
革職人が丁寧に鞣したカーフレザーを採用した脱着可能なフーデッドパーカ付きのロングコート。中から覗くグラフィカルなシャツのデザインは、デジタルアート界の巨匠、ミゲル・シュバリエが手掛けている。
軽やかなダブルフェイスカシミヤのコートの前立てに、レザーパッチで贅沢なアクセントをプラス。トーン・オン・トーンでありながら、素材のコントラストで奥行きが生まれるという仕掛けに脱帽。
大胆な曲線のステッチをあしらった柔らかなラムレザーブルゾン。リバーシブル仕様の裏地にはミゲル・シュバリエによるグラフィックが施されている。
田邊 剛=写真 喜多尾祥之=スタイリング&ディレクション AMANO=ヘアメイク 大西陽子=編集・文 K5=撮影協力