夏まで待てない……「Tシャツ」大特集! Vol.6
2020.06.26
FASHION

和紙!? 繊維の宝石!? 素材にこだわった究極の無地Tシャツ四天王

Tシャツは直接肌に触れるもの。だからこそ素材にこだわったアイテムをオススメしたい。

心地良さと機能性を兼ね備えたTシャツで、夏の暑さを乗り切ろう!

 

古くて新しい機能性素材“和紙”の心地良さ

古くて新しい機能性素材 “和紙” の無地Tシャツ/アンダーソン アンダーソン
1万3500円/アンダーソン アンダーソン 0120-655-817

UNDERSON UNDERSON アンダーソン アンダーソン
肌に触れる部分の99.9%が和紙。これは2019年創立のデイリーウェアブランド、アンダーソン アンダーソンが作るウェアの特徴であり、ブランドの根幹をなすファクトである。和紙といっても、もちろん紙をそのまま用いるわけではなく、糸に加工したものを織ったり編んだりして用いる。

ありし日の書き初めの記憶とは結びつかないかもしれないが、その肌触りはさらりとしてドライ。フロントに二重織りの布帛、背面に天竺生地を用いた今どきなビッグシルエットの本作も、肌に触れる部分は和紙が99.9%であり、盛夏になればことさらその清涼感が身に染みるはずだ。

ちなみにアンダーソン アンダーソンの和紙を使用した独自素材「和紙ファブリック」は、ポリエステル糸を芯に和紙糸を撚り合わせた特殊なもの。元来、和紙は伸縮性のない素材だが、ポリエステルを芯にすることで伸縮性を持たせ、かつ強度も保持しているのが特徴だ。ただ、伸縮性に乏しい和紙を撚り合わせる工程には、特別なノウハウと機械が必要とされる。

今現在、この加工ができるのは愛知県一宮市の工場にある、たった一台の撚糸機のみ。生産量が限られるため名うてのセレクトショップからのオファーにも生産が対応しきれず、まずは撚糸機そのものの増産から着手しているというのは余談である。

しかし、なぜこうも和紙素材にこだわるのか。理由は肌触りの良さのみならず、和紙が多様な機能に優れる素材だからにほかならない。和紙ファブリックは吸汗、速乾性に優れるばかりか、抗菌性、防臭性も備えているという。となれば我ら汗っかきの頼もしい相棒にもなってくれることだろう。

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ブランド初のカットソーはニット専用設計

ブランド初のカットソーはニット専用設計の無地Tシャツ/ジョン スメドレー
9500円/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー 03-5784-1238)

JOHN SMEDLEY ジョン スメドレー
選りすぐりの素材を用いた世界最高峰のハイゲージニットと言えば、ジョン スメドレーのそれが真っ先に頭に浮かぶ。実際に愛用しているという諸兄も多いと察するが、そのアンダーウェア選びに困ったことはないだろうか?

あまりに首回りが詰まったTシャツでは首元から覗く分量のバランスが悪いし、厚手のそれを着込むと柔らかなニットに響いて、その風合いが損なわれる……。いかに良質なニットを着ても、アンダーウェア如何でそのポテンシャルが台なしになってしまうというわけだ。

そんなわけでこの春、ジョン スメドレーが満を持して発表したのが、ブランド史上初のカットソー。世にも稀な“ニット専用”設計のアンダーウェアである。

原料に選ばれたのは、繊維長が長く、細く、かつ強度のあるスヴィンコットン。インドで栽培されるこの高級超長綿は、品のいい光沢感や滑らかな肌触りが持ち味だ。本作には、これを繊細な60番双糸に紡いで織った薄手の生地を使用。

脇を肌あたりの少ない袋縫いにすることで、素材本来の心地良さを引き出していることも見逃せない。シルエットは細くもなく太くもなく。ニットへ沿うように、程良い余裕を持ってしなやかにフィットするイメージだ。

首回りも詰まりすぎず、広すぎず。ジョン スメドレーのクルーネックニットの首元から軽く覗き、Vネックニットと合わせても落ち込みすぎない、ベストなバランスが追求されている。やはり専用設計は伊達じゃない。ニットの愛用者は、迷わず活用されたし。

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“繊維の宝石”で作った、ヴィンテージでプレミアムなTシャツ

“繊維の宝石”で作った、ヴィンテージでプレミアムな無地Tシャツ/ビズビム
3万円/ビズビム(F.I.L. TOKYO 03-5725-9568)

VISVIM ビズビム
ヴィンテージのTシャツには、最近のモノとはひと味違うプリミティブな生地感、色褪せなど、新品では得がたい独特の魅力がある。が、それと引き換えに、ネックやシルエットの崩れ、はたまた汚れていたりと、何かと難点も多い。

そこで提案するのが、カラーを変えながら毎シーズン発売されているビズビムの定番「ジャンボTEEショートスリーブ(アンイーブンダイ)」だ。

実際に着込まれた古いTシャツを分析し、特有の経年変化を再現しながら、ウィークポイントを解消。いや、ただ解消するだけでなく、さらなるアップデートが図られているのである。

なかでも出色なのが素材。シルクのような品の良いツヤ&カシミヤさながらの優しいタッチから“繊維の宝石”と称えられる最高級の超長綿、シーアイランドコットンの落ち綿をメインに使い、そこに別のコットンをブレンドすることで、柔らかく滑らかな肌触りとともに、不均一でナチュラルな趣も両立させている。

また特殊な編み機を駆使し、クラシカルなTシャツに見る生地の目が立った凹凸感のある表面を再現しているのと併せ、甘めの編み立てで一段とソフトでとろけるような風合いへと仕上げられているのだ。加えて、ムラ染めによるA5ランク級の霜降りボディは豊かな表情を与え、各リブの細かなダメージ加工も相まり、無地でありながら何とも滋味深いルックスを獲得している。

またネーミングのとおりジャンボな仕立ても、古着では難しい旬のバランスを生み出す。ヴィンテージライクにして着用感は極上のプレミアムTシャツ、そのうえシルエットも今どき。ここから自分で着古して、より味わい深く育てるのも楽しみだ。

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メリノウールの天然プロテクションを応用

メリノウールの天然プロテクションを応用した無地Tシャツ/ゴールドウイン
1万3000円/アイスブレーカー(ゴールドウイン 0120-307-560)

ICEBREAKER アイスブレーカー
山男の間では既に天然の高機能素材として広く知られているメリノウール。羊の国、ニュージーランド発のアイスブレーカーが着目するのも必然だろう。

寒暖差のある標高1800mで育てられるメリノ種に生来備わる保温性、吸湿性、そして抗菌防臭効果は、直接肌に触れるTシャツに求められる機能としても申し分ない。そのうえ、天然繊維ゆえの生分解性は、サステイナブルが叫ばれる時勢にもフィットしているものだ。

この「ネイチャーダイ」は、天然の植物色素で染め上げた最新作。ボルシチの色みのもととしても知られるビーツのベタシアニンの作用によって目にも優しい赤紫色に。それが、結果的にメリノウール特有のムラ感を強調しているのだから面白い。

ビーツなど染色に使っているものは、国内天然由来の染料を使用している。そのほかのカラーバリエーションには、オリーブ染めや菜の花染めなどがラインナップ。機能性のみならず、装いのアクセントにも効果的なTシャツである。

 

清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング 加瀬友重、髙村将司、いくら直幸、秦 大輔、今野 塁、菊地 亮=文

# アイスブレーカー# ジョンスメドレー# ビズビム# メリノウール# 無地Tシャツ
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