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2020.05.23

ファッション

ファッションデザイナーの、人に教えたくない店と教えたい店。そのECで買った物

「オンライン買い物天国」とは……
「足を使って古着屋をハシゴしていた時期もありましたけど、探し物が見つかる保証もないですし、このご時世ならオンラインの方が出合える可能性が高いのでガンガン利用してますね、EC」。
ウェブショップを開設したばかりだという高木さんは、古着の収集でeコマースを活用しているという。
髙木雄介●1979年生まれ、香川県出身。2008年にオールドジョーを立ち上げる。古い時代のプロダクト全般に造詣が深い。パタンナーであった経験を活かし、一貫して自社ので企画、生産を行う。先日、自社のオンラインショップをオープンしたばかり。
これは、オールドジョーのデザイナー・髙木雄介さんの弁。ライフワークのヴィンテージ掘りにECが欠かせない様子だが、狙いはアメリカ物が中心?
「王道のアメカジも通ってきたし、嫌いじゃないんですが、今はよりストーリー性のある服が好きですね。あと、ちゃんと着られて、格好いいと思えることが重要です」。
そんな髙木さんがオンラインで買って良かった物、実際に見せていただこう。
 

今の服にも馴染むコート

まずは、上の写真で髙木さんが着用しているコートから。およそ100年前に作られたとは思えない状態で、今の服と合わせてもまったく違和感がない。
今の服にもよく馴染むヴィンテージコート
「いわゆる“マキニョンコート”と呼ばれている、1930年代のフランスで羊飼いの人たちが着ていたユニフォームですね。通常はインディゴ染めのノッチドラペルが多いんですが、こちらは数少ないステンカラータイプ。素材もリネンだから、Tシャツの上にサラッと羽織ってます」。
ゆったりしたサイジングもまた、今っぽい雰囲気作りにひと役買っている。
次にお披露目してくれたのは、好事家たちの間で“ダスターコート”と呼ばれる逸品。1920年代の物で、当時の人たちが軽作業するときやオープンカーに乗る際のホコリよけのために生まれたオーバーコートである。
希少なフレンチヴィンテージの1930年代のワークコート
「珍しい物ではあると思うんですが、デニムやミリタリー系に比べると競争率も低いので、僕的には狙い目のアイテムなんです。リネン素材だからスプリングコートとしても丁度いい」。
ところで、これらのお宝をどこので見つけたのか。髙木さんに気になる購入先をついて訊ねると……。
「購入したのは、どちらも国内の某古着屋のネットショップです。ライバルが多くなってしまうので店名は内緒で(笑)」。


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