「TOGETHER, WE CAN HELP 〜あなたと一緒だから、できること」。 このメッセージとともに実施された取り組みは、この難局と戦う自分の家族や友人などをキーンの公式サイトに紹介することで、その人たちに靴がプレゼントされるというもの。キーンの靴を通して、大切な人にエールを送ることができるのだ。
この取り組みは日本、アメリカ、カナダ、オランダの4カ国で同時に行われた。19日に募集開始したところ、エントリーが殺到しわずか数時間でサーバーダウン。3月25日の朝に募集を再開したものの、すぐさま10万足に達し終了した。現在は、靴の発送を順次行っているという。 外出自粛のなかで、外出を大前提とする“靴”の無償提供を行うには迷いもあった。だが、ジェネラルマネージャーを務めるエリック・バーバンク氏は、その複雑な胸中をこう語っている。 「みなさんと一緒に、今、コロナと戦う人々にキーンの靴を届けることで、少しでもポジティブな気持ちになってもらいたい。それが靴ブランドとしてできる最善の支援だと信じています」。 3月28日には都市型フェス「KEENFEST TOKYO MARCH 2020」を代々木公園で開催する予定だったが、直前に軌道修正。安全への配慮から無観客とし、場所も変えてYouTubeライブで無料配信したのだ。 現場支援に当たりながら、自宅で楽しく過ごすためのエンタメにも力を注ぐキーン。彼らは2003年の創業以来、積極的に社会貢献を実施してきた。 2004年のスマトラ沖地震への資金援助をはじめ、東日本大震災の際には靴の無償提供を行うとともに被災地に訪れ、復興活動にも尽力した。これまで幾度となく重大局面に立ち向かってきたキーンにとって、今回の支援も自然な行動だったと言える。