冬遊びをアツくする「アウトドア服と車」。どう選ぶ? Vol.41
2019.12.20
FASHION

エルメスの“着るレザー”という最高のゼイタク

1990年代の日本の若者の間では、エルメスのレザーグッズを所有することが、ある種のステイタスになっていた。特に人気だったのが、色とデザインのバリエーションがあったアクセサリー類だ。

僕らが若い頃、コーディネイトを格上げするスパイスとして、ストリートの先輩たちが着けていたことを思い出す。我々には、今の若者たちよりも身近にエルメスの存在があったことは間違いない。

1837年に馬具工房として創業したエルメスの歴史は、言い換えればレザーの歴史でもある。乗馬用の鞍やジョッパーブーツはもとより、すべてのプロダクトに最上級のレザーが使われている。2014年に東京国立博物館・表慶館で行われたエキシビション「レザー・フォーエバー」で、エルメスのレザーにまつわる歴史と絆が展示されたのも記憶に新しい。

ベージュとオレンジが混ざったような絶妙なサフラン色のブルゾン/エルメス
往年のハンティングジャケットを連想させるデザインは、トレンドに関係なく長年にわたって愛用できそう。レザーの質感はもちろん、メゾンを代表するモチーフ、クルー・ド・セル(鞍の鋲)の入ったシルバーのナットボタンやHマークを象ったジッパーヘッドも、開閉が喜びになる最高のクオリティだ。あえて汚れが目立つサフランカラーを選んで、経年変化を楽しむのも一興。146万円/エルメス(エルメスジャポン 03-3569-3300)

きっとどんなにテクノロジーや素材開発が発展したとしても、エルメスは職人による手しごとを施した、こだわりの本革を使うことだろう。伝統と革新を続けるメゾンとはそういうものなのだ。

’90年代に青春を謳歌したオーシャンズ世代の多くは、その革の魅力を既に体験しているに違いない。でも、持ったことはあっても、着たことのある人はまだ少ないのではないだろうか?

このベージュとオレンジが混ざったような絶妙なサフラン色のブルゾンは、「初めて着るエルメスの革」として相応しい風格とクオリティ、モダンさを併せ持っている。数十年後、自分の肌のように馴染んだレザーは生き様そのものになっているだろう。

 

清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング 増田海治郎=文 大関祐詞=編集

# エルメス# ブルゾン# レザー
更に読み込む