アラフォーと言われる世代の男たちは今、ディオールから目を離してはいけない。
ディオールが先日、フォール2020メンズコレクションをマイアミで開催して話題を独占した。要素は大きくわけてふたつ。ひとつはショーン・ステューシーとのコラボで、もうひとつはジョーダンブランドとのコラボである。これを無視できる男がどこにいる?
念願叶ったショーン・ステューシーとのコラボ
今回の激アツなコラボも、ディオールのメンズアーティスティックディレクター、キム・ジョーンズが仕掛けたことは言うまでもない。就任以来、
空山基、
カウズ(KAWS)、
レイモンド・ペティボンなど、ストリートシーンにも深くコミットするアーティストと次々にスペシャルコラボを実現させてきたのはご承知の通り。
そして言わずもがな、ショーン・ステューシーはストリートブランド「ステューシー」の創設者で、もともとは1980年代、カリフォルニア、ハワイ、そして日本で制作したサーフボードでその名を広めたアーティスト。
サーフボードに描いた名字のタグがブランドのロゴとなり、オマケとして作ったロゴTシャツは瞬く間に人気を獲得、独特のフォントで織りなすデザインは世界中の若者を魅了し、現代のストリートファッションの原点となった。それはキムも例外でなく、10代の頃は頭からつま先まですべてステューシーで身を包んでいたというのだから筋金入りだ。
そんな青春時代を送っていただけに、今回のコラボへの熱の入れようは凄まじい。ショーの様子を見ると、まさに頭からつま先まで、あらゆるコラボアイテムを作成していることがわかる。
ラグジュアリーブランド初の快挙
ジョーダン ブランドとのコラボを実現
ショーン・ステューシーだけでなく、同じタイミングでエア ジョーダンとのコラボも果たしたというのだからキムの手腕は驚異的だ。実はディオールとナイキのコラボ自体が初めてのことで、さらに、ジョーダン ブランドとの取り組みはラグジュアリーブランドとして初の快挙でもある。
ベースとなったのはエア ジョーダン1のハイカットモデル。すべてイタリアの工場で生産され、アッパーにはディオールのレザーアイテムで使われている上質なカーフレザーを採用した。
両サイドのスウッシュが「ディオール オブリーク」パターンとなっているだけでなく、よく見るとジョーダンのウィングスロゴが「AIR JORDAN」ではなく「AIR DIOR」になっている。アウトソールの底面では「DIOR」と「AIR DIOR」のロゴが大胆に主張するなど、ぬかりはない。
来年はエア ジョーダン1の誕生からちょうど30年を迎えるアニバーサリーイヤーでもある。そのタイミングでのコラボは両者にとって意義深く、今後もパートナーシップは継続される可能性があるそうだ。
俺たちの心を鷲づかみにして止まないキム・ジョーンズは、1973年生まれの同輩。今後も我々の“ド真ん中”な展開を期待しております。
[問い合わせ]
クリスチャン ディオール
0120-02-1947