2019.11.11
FASHION

着て楽しみ、知って楽しむ。7枚の「語れるコート」でアツい冬を過ごす!

より高みへ。実直すぎる物選びを退屈とさえ思う男たちは、着る以上の楽しみを得たいと考える欲張りだ。だからこそ背景にあるストーリーまでも重視する。費用対効果的に得したいのではない。語れるアウターを、着て楽しみ、知って楽しむのだ。欲望のままに。

 

「ブルックス ブラザーズ」
進化をやめないブランドの矜持

昨年で創立200年を迎えたアメリカンクラシックの名門が長きにわたって作り続ける、定番のバルカラー(=ステンカラー)コート。/ブルックス ブラザーズ ジャパン
コート7万9000円/ブルックス ブラザーズ ジャパン 0120-185-718、ニット3万8000円/グラフペーパー 03-6418-9402、デニム3万4000円/ビズビム 03-5468-5424、ブーツ2万3000円/クラークス オリジナルズ(クラークスジャパン 03-5411-3055)、サングラス4万3000円/アヤメ 03-6455-1103

昨年で創立200年を迎えたアメリカンクラシックの名門が長きにわたって作り続ける、定番のバルカラー(=ステンカラー)コート。時代に応じて形を変えながら、トラッドが回帰する現代にそのエッセンスを継承する。最新モデルでは、イタリアのオルメテックス社によるポリウレタンコーティングのボンディングツイルを採用。

ハリがあって、水に強いうえ、光沢感が向上。サーモア社の高機能インシュレーションを用いて機能面においても柔軟にアップデートを遂げている。定番に安住せず、進化をやめないブランドの姿勢にも感動。シンプルコーデに羽織るだけでも、そうした時代の積み重ねを感じられる一枚。まさにロマンティック。

 

「エイトン」
幻の生地「ウエストポイント」って?

戦後マッカーサーに進呈したといわれる幻の生地「ウエストポイント」。この生地レシピを、エイトンのディレクター久㟢康晴さんが20年ほど前に解明して復刻した経緯があった。
13万5000円/エイトン 青山 03-6427-6335

戦後マッカーサーに進呈したといわれる幻の生地「ウエストポイント」。この生地レシピを、エイトンのディレクター久㟢康晴さんが20年ほど前に解明して復刻した経緯があった。その後2017年、同生地をエイトンオリジナルで完全復刻。かくも深いストーリーを持つ生地を使用しているのが、このトレンチコートである。

カリフォルニア綿花を関西の工場で紡績、糸染めから織り上げは尾州(愛知県)のシャトル織機で製作。ソフトな風合いとニュアンスのある発色が凛とした風情さえ湛えている。袖を通したときの風格はマッカーサー並みか!?

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「ロンドントラディション × アーバンリサーチ」
ロンドンの伝統を現代風味で

とりわけロングセラーなのが、ダブルフェイス素材によるダッフルコートだ。/ロンドントラディション × アーバンリサーチ
4万5000円/アーバンリサーチ ルミネ新宿店 03-5339-2515

創業こそ2001年と長い服飾史では若手の類いかもしれないが(それでも約20年)、東ロンドンに工場を構え、伝統的なもの作りを世界に発信している。’14年には英国女王賞を受賞するほどの実力派ブランドだ。とりわけロングセラーなのが、ダブルフェイス素材によるダッフルコートだ。

今季アーバンリサーチが別注した本作は、スタンダードな「M5」というモデルの身幅とアームホールを広げて、トレンド感を強調。赤みがかったブラウンも味わい深く実に大人向き。ロンドンの伝統的なもの作りを現代のファッションとして楽しめる。

 

「ロッキーマウンテン フェザーベッド × ヒステリックグラマー」
あの名プレーヤーのギターの柄とは?

ミリタリー服の勘所を押さえつつ、サテン生地や本格ダウンの使用でそのクオリティを高めている。/ロッキーマウンテン フェザーベッド × ヒステリックグラマー
19万8000円/ヒステリックグラマー 03-3478-8471

デザイナー、北村信彦さんの音楽に対する強い想いと、それを縦横無尽にデザインに落とし込むセンスは、ヒステリックグラマーの大きな魅力である。このグラフィカルな迷彩柄の着想源は、エディ・ヴァン・ヘイレンが愛用するギターにペイントされた「フランケン柄」。これを、もの作りの想いが共鳴するロッキーマウンテン フェザーベッドのフィッシュテールパーカに大胆にプリントした。ミリタリー服の勘所を押さえつつ、サテン生地や本格ダウンの使用でそのクオリティを高めている。

 

「ビームス プラス」
豊かな想像力が生んだロングコートの出自

「ビームス プラス」 豊かな想像力が生んだロングコートの出自
7万8000円/ビームス プラス 原宿 03-3746-5851

ときに妄想が商品を生み出すこともある。インスピレーションの源は、「UNIVERSITY OF IDAHO 7」とステンシルされた古着のファイヤーマンコートだ。「前所有者は、自学のチームを応援する際に羽織るベンチコートが買えるほど裕福ではなく、手持ちのこのコートを代用したのでは」との仮説に基づき、風合いのある軽量ナイロンツイルを、ベンチコートライクなゆとりあるシルエットのロングスタイルに。プリマロフトのライニングを備えて実用性も備える。

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「オーバーコート 」
米国が認めたパターニングの妙

「オーバーコート 」 米国が認めたパターニングの妙
14万7500円/大丸製作所2 03-6450-6301

大丸隆平さんによってNYで設立されたパターンメーカーの大丸製作所2。BtoBでの企画デザインやパターン製作だけでなく、BtoCを可能とすべく立ち上げたブランドがオーバーコートだ。米国ファッション協議会の助成プログラムにおけるアワードも受賞する実力を持つ。肩の前後に設けられたプリーツによって、男女の別なくフィットする、さすがのパターニングで作られたのがこのコート。年齢や性別、サイズを問わないコンセプトどおりの出来栄えだ。

 

「東京デザインスタジオ ニューバランス × スノーピーク」
ファンクションとデザインの融和点を探る

「東京デザインスタジオ ニューバランス × スノーピーク」 ファンクションとデザインの融和点を探る
8万円/ニューバランス ジャパン 0120-85-0997

想像の限界を広げるクリーンデザインを追求する東京デザインスタジオ ニューバランス。親和性の高いブランドとの協業によって、毎シーズンファンクショナルなウェアの可能性を探る。今季は新潟発アウトドアブランド、スノーピークとコラボを実施。防風・透湿・軽撥水性を持つコットンナイロンをインディゴ染めした味のあるシェルに、撥水加工を施したホワイトダックダウンを封入。なるほど、ヒネリの利いたミクスチャーデザインに新時代を予感させる。

 

[賢いアウター選びのためのコラム]
125周年を迎えた老舗のアツい別注企画の一部をここで

英国のフィールドウェアを出自とするバブアーが誕生して5四半世紀。毎シーズン多くのコラボを行っているが、さすがに今年は目玉企画が目白押し。
[左]ビームス プラスからの別注は、ノンワックスとした定番「ビデイル」。ハイスペックな2レイヤーシェルの現代的な仕立てだ。4万4000円/バブアー×ビームス プラス(ビームス プラス 原宿 03-3746-5851)
[中]NY拠点のエンジニアド ガーメンツと。本企画独自にデザインを起こした「マッキノー ワックス」は、フロントデザインやダブルブレスト、ベルテッド仕様に男らしさが滲む。8万円/エンジニアド ガーメンツ×バブアー(エンジニアド ガーメンツ 03-6419-1798)
[右]同郷のマーガレット・ハウエルと。ショート丈の「スペイジャケット」に4オンスという軽量のワックスドコットンを採用。5万9000円/バブアー×マーガレットハウエル(バブアー 銀座店 03-6264-5569)

 

川田有二=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 菊池陽之介=スタイリング MASAYUKI(The VOICE)=ヘアメイク 髙村将司、川瀬拓郎、増山直樹、押条良太(押条事務所)=文

# ブルックス ブラザーズ# アウター# コート# ロマン派
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