2019.09.24
FASHION

サステイナブルなダウンに詰まっている作り手の知恵と善意

そもそも「さぁサステイナブルな服を着るぞ!」なんて気負ったら、まず気持ちが長続きしないし、それじゃ結局サステイナブルじゃない。だからこそ、決して無理をせず、あくまで自分らしく、が基本姿勢。つまり手に取るべき服は、いつもどおりを大前提としよう。大好きなファッションを楽しむことが結果的に誰かの、何かのためになっているとすれば、そんな贅沢なことはないのだからね。

例えば革ジャンだったら直感的に理解できるけど、内部に羽毛をたっぷり詰め込んだダウンジャケットも同じく動物由来の服になる。直接見えないだけに、その原料がエシカルなものかどうかについては、より想像しにくいのかもしれない。しかしダウンの保温性には羽毛の質や量が確かに直結している。そう言われると感じ方も違ってくる。

だからこそ、リサイクル素材や代替素材を駆使して保温性や快適さを維持しながらサステイナブルなダウンを作るブランドに共感できる。当のダウンを覆うシェルのデザインは言うまでもなく多彩。正統派から個性派まで、お洒落心を刺激するものが目白押しだ。真冬になったら改めて思い出してみよう。ダウンには作り手の知恵や善意が詰まってるってことを。

 

王道にして正統、ただし進化は抜かりなく

冬は極寒となるニューヨークにルーツを持つブランドの定番が、保温性に優れた高品質ダウン。
ダウンジャケット4万5000円/トミー ヒルフィガー 0120-266-484、Tシャツ3万5000円/ビズビム(F.I.L. TOKYO 03-5725-9568)、パンツ2万3000円/RHC&MAS(RHC ロンハーマン 045-319-6700)

冬は極寒となるニューヨークにルーツを持つブランドの定番が、保温性に優れた高品質ダウン。今季、新たに見られた変化はその中身にある。使い終わった寝具などから取り出した羽毛を洗浄し、新品並みの品質を持たせたリダウンとポリエステルの中綿をミックス、ガチョウの生態保護にも配慮しているのだとか。

もちろん、着心地や暖かさは従来のモデルとも遜色なし。鮮やかなグリーンが映える王道のトラッドデザインにして、中身が進化しているというのが心ニクい。

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本命ブランドの傑作さりげないけど大きな変化

ブランド黎明期のモデルをオリジンとする「キャンプシエラ」のダウンジャケット。
4万4000円/ザ・ノース・フェイス(ゴールドウイン 0120-307-560)

ブランド黎明期のモデルをオリジンとする「キャンプシエラ」。往年のレトロな表情は残しつつ、今季より羽毛ではなく、超微細マイクロファイバー素材、プリマロフトゴールドを採用してハイテク仕様に刷新。暖かさは特筆ものだ。

 

言い得て妙なネーミング、その名も「セカンドライフシェルパ」

言い得て妙なネーミングのダウンジャケット、その名も「セカンドライフシェルパ」。
7万3000円/ウールリッチ(ウールリッチ 青山店 03-6712-5026)

話題のコラボが昨年に引き続き実現。パッチワーク状のシェルにはリサイクルナイロンをベースにしたエコラマークロスを使い、水質汚染に配慮して、染めではなくプリントでカモフラージュやバッファローチェック柄を表現した。

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ギミック満点の3in1ダウン高品質と信頼性へのこだわり

ギミック満点の3in1ダウン高品質と信頼性へのこだわり
12万5000円/カナダグース 03-6758-1789

取り外して単体でも着用できるベストがライニングされたハーフ丈モデル。使われているグースダウンは、トレイサビリティプログラムを採用し、厳しい検査機関をクリアした透明性のあるエシカルなもの。袖口はインナーリブ仕様で保温性はお墨付き。

 

人にも鳥にも配慮がなされた優しさ満点のミリタリー

モッズコート風デザインのブルゾンは、着脱可能なライニングにダウンが封入されている。
4万9000円/ニューズレス(ユナイト ナイン 03-5464-9976)

モッズコート風デザインのブルゾンは、着脱可能なライニングにダウンが封入されている。強制給餌や生きたままの羽毛採取をしない、アドバンスドトレーサブルダウンを使うのがこのブランドの信条だ。シェルは伸縮性が利いている。

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確かな出自のダウンだけをふんだんに使った保温仕様

ナイロン混コットン素材のシェル内側に、目一杯詰め込まれているのはクリスタルダウンと呼ばれるトレーサビリティを徹底した欧州産ダウン。
4万8000円/イエティ(ブツヨク ストア 03-6447-2018)

ナイロン混コットン素材のシェル内側に、目一杯詰め込まれているのはクリスタルダウンと呼ばれるトレーサビリティを徹底した欧州産ダウン。やっぱり大人が長く愛せるのは、品質や流通経路も明確なこんなサステナブルな逸品なのだ。

 

新鋭アウトドアブランドの汎用型ダウンジャケット

新鋭アウトドアブランドの汎用型ダウンジャケット
2万2000円/エカル(アーバンリサーチ 03-6434-9940)

何かと重宝する薄手のカーディガン型のダウン。グリーンダウンプロジェクトの一環として生産されていて、使われているダウンは回収した羽毛製品を名門、河田フェザーが洗浄したもの。その羽毛は新毛にも劣らずキレイになるという。

 

清水将之(mili)=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) yoboon(coccina)=ヘアメイク 菊池陽之介=スタイリング 髙村将司、今野 塁=文 川瀬拓郎=編集・文

# サステナブル# ダウン
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