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2019.09.22

ファッション

いつものデニムがサステイナブルに。自分好みを選べる7本のジーンズ

そもそも「さぁサステナブルな服を着るぞ!」なんて気負ったら、まず気持ちが長続きしないし、それじゃ結局サステナブルじゃない。だからこそ、決して無理をせず、あくまで自分らしく、が基本姿勢。つまり手に取るべき服は、いつもどおりを大前提としよう。
大好きなファッションを楽しむことが結果的に誰かの、何かのためになっているとすれば、そんな贅沢なことはないのだからね。
特別な生地や染色、ヴィンテージみたいな色落ち加工……。ジーンズとともに育った僕らにとっては、どれもとても気になる謳い文句だ。
だけど、それは同時にジーンズという服ができるまで、ほかのアイテムよりもたくさんの工程を要することを示している。残念ながらその中には、環境や作り手の職人たちに何かしらの負荷を強いてしまっているものも存在する。
では、そんなジーンズとどう向き合うか。まずは関心を持つことが大切だ。そのうえで比較検討して、正しいと思う自分好みの1本を選べれば素敵じゃないか。
 

スマートなモノづくりにデニムの名手たる所以を見る

デニムのイロハを知り尽くしたデンハムは、実は創業初期からサステナブルな生産背景を積極的に使っていた。
デニム3万6000円/デンハム(デンハム・ジャパン 03-3496-1086)、シャツ3万3000円/マディソンブルー(マディソンブルー 03-6434-9133)、Tシャツ1万円/サンスペル(サンスペル 表参道店 03-3406-7377)
デニムのイロハを知り尽くしたデンハムは、実は創業初期からサステナブルな生産背景を積極的に使っていた。ジーアールドライという、環境負荷の低い独自の加工技術を誇る、イタリアのカンディアーニ社との取り組みもその一環。
こちらの定番モデル「フォージ」の絶妙な色落ちも、同社の加工技術により生み出されたものだ。さらに、一般的なサンドブラスト加工は作業を行う職人の肺に深刻なダメージを与えてしまうことから、砂ではなく氷を使うアイスブラスト加工を採用。その徹底ぶりがうかがえる一本だ。
 

“生まれ変わった”なんて表現が大げさじゃない意欲作

古着のデニムを各パーツに解体し、トラウザーズの型紙にて再構築。
5万1000円/セブン バイ セブン(アングローバル 03-5539-5213)
古着のデニムを各パーツに解体し、トラウザーズの型紙にて再構築。リベットやベルトループを排した、フラットなデザインが特徴的で、上品な仕上がりに。目立たないスラントポケットやあえてほどいた裾の表情もグッド。
 

プレミアムデニムの先駆者を企業姿勢から再評価

裁断後の切れ端を作業用手袋や断熱材などに再利用したり、環境負荷が少ないものを加工方法に採用しているエージー。
3万1000円/エージー(エージー ジャパン 03-5946-8990)
裁断後の切れ端を作業用手袋や断熱材などに再利用したり、環境負荷が少ないものを加工方法に採用しているエージー。未加工のリジッドデニムならなおベター。そんなことを考えながら、スリムテーパードモデル「テリス」を育てるべし。
 

安心のバックグラウンドでさらに引き立つ爽やかさ

オゾンの酸化作用で染料を分解・脱色させる特殊な加工、オゾンブリーチによって表現した涼しげなアイスブルーのデニム。
7900円/ベイフロー(アダストリア 0120-601-162)
オゾンの酸化作用で染料を分解・脱色させる特殊な加工、オゾンブリーチによって表現した涼しげなアイスブルーのデニム。水や薬品の使用を抑えられる点も大きな利点だ。生地にはかなりストレッチが利いていて、はき心地も抜群だ。
 

環境への配慮が生んだ趣のある表情を現代的なカタチで

1990年代を彷彿させる、くすんだ色落ちが印象的なブラックデニム。
1万6000円/トミー ジーンズ(トミー ヒルフィガー 0120-266-484)
1990年代を彷彿させる、くすんだ色落ちが印象的なブラックデニム。デッドストックを解体し、再利用したデニム生地をそのまま使用しており、そのリアルな風合いにも納得。往年の素材感を活かしつつ、シルエットは今風に。
 

水に優しいギャップのデニム、加工モノならさらに顕著に

生まじめさのある一方、どこか力の抜けたカーペンターデニムを作るというギャップがニクい。
オンライン限定発売。9250円/ギャップ(ギャップ新宿フラッグス店 03-5360-7800)
水の使用量を20%削減できる洗浄技術、ウォッシュウェルを採用し、生産時の水質管理に取り組んできたギャップ。生まじめさのある一方、どこか力の抜けたカーペンターデニムを作るというギャップがニクい。
 

アティテュードのある横ノリな大人が選ぶべき1本

廃棄されたペットボトルからリサイクルされた、リプリーブという繊維を混紡したブラックデニム。
1万3900円/ボルコム(ボルコム ジャパン 03-5771-4560)
廃棄されたペットボトルからリサイクルされた、リプリーブという繊維を混紡したブラックデニム。製品洗いを施したこなれた風合いはもちろん、形状記憶に優れた最新ストレッチ素材であるエスジーンがもたらす、快適なはき心地も魅力だ。
 
清水将之(mili)=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物、取材) 三浦安間=写真(取材) yoboon(coccina)=ヘアメイク 菊池陽之介=スタイリング 髙村将司、今野 塁=文 川瀬拓郎=編集・文


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