自分らしく“サステイナブル”するなら、Tシャツから始めよう
そもそも「さぁサステイナブルな服を着るぞ!」なんて気負ったら、まず気持ちが長続きしないし、それじゃ結局サステイナブルじゃない。だからこそ、決して無理をせず、あくまで自分らしく、が基本姿勢。つまり手に取るべき服は、いつもどおりを大前提としよう。大好きなファッションを楽しむことが結果的に誰かの、何かのためになっているとすれば、そんな贅沢なことはないのだからね。
涼しくなってきたといっても、結局素肌の上にはTシャツだろう。僕らにとって絶対必要不可欠な定番服を、サステイナブルなものに変えてみるのがやっぱりいちばんリアルなんじゃないか?
今まではプリントされたグラフィックやメッセージこそがTシャツに投影してきた己のアティテュードだったけれど、なるほど、こんな選択肢もあるのだと改めて。Tシャツの楽しみ方が、ちょっと増えたかも。
マジメなキーワードこそ力を抜いて、軽妙に

時代とともにリサイクルの概念や方法が多様化していることを受け、現代に合った新しいリサイクルを追求すべき。これは、俳優・伊勢谷友介さん率いるリバースプロジェクトが発信&提案するメッセージであり、胸の手書き風文字“NEW RECYCLE”の意図である。
「WORK 4 BANGLA」という活動の一環でリリースされたこのオーガニックコットンTシャツは、バングラデシュの適切な労働環境で、適正価格で生産されたもの。売り上げの一部は将来を担う子供たちへの教育や工場運営のために寄付される。
エコフレンドリーなフランスからの刺客

名だたるアウトドアブランド出身者が開発に携わる気鋭ブランド。オーガニック&リサイクル素材にこだわったグッドデザインがその真骨頂で、このグラフィックTももちろん、オーガニックコットン製。
3つの素材が混紡されたトライブレンドTシャツ

裁断時に処分されるオーガニックコットンの“はぎれ”と、ペットボトルを再利用したポリエステル、ユーカリ樹木から合成されるテンセルファイバーを組み合わせたトライブレンドの無地T。肌触りは柔らかく、すこぶる快適な着心地が魅力。
自社工場生産を貫く北欧の注目株

2018年に誕生したばかりの新ブランドは、オーガニックコットンを使ったウェアをリリース。このTシャツも然り、売り上げの5%はチャリティに寄付される。その名のとおり、繊細でキレイな色使いに周囲の目も留まるはず。
お馴染みの定番T、その裏に開発者の努力が

オーガニックコットン製のボーダーT。開発担当者が自ら綿花畑に赴いてその作業を実体験し、契約農家と長期的なパートナーシップを築くことで、その品質とリーズナブルさを実現しているのだとか。
リメイクアイテムだってもちろんステナブルだ

さまざまなTシャツをタイダイ染めしたあと解体、そこから1枚のTシャツに仕上げていく。柄の切り替えと凹凸のついたヘムラインも新鮮で、何より資源を無駄にしていないのがいい。
唯一無二の製法による味わい深きグレー

2016年設立のイタリアの新鋭。このグレーは、ブランドだけが持つ特殊技術により、なんと工場廃棄の鉛(グラファイト)で染色されたもの。しかも、化学染料は不使用。ボディはイタリア製のオーガニックコットンというこだわりだ。
清水将之(mili)=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) yoboon(coccina)=ヘアメイク 菊池陽之介=スタイリング 髙村将司、今野 塁=文 川瀬拓郎=編集・文