夏に浮かれる大人は、落ち着き感じる甘めのタイダイで気分を示す
「お洒落であるより、格好良くありたい」と言う種市 暁さんのスタイルに本誌が注目し、“種カジ”と勝手に命名して早数年。いつもパッと見の印象は無造作なのに、なぜか格好いいから不思議。そんな彼の装いの“タネ”をムリヤリ解説してもらう企画。
ーーお、タイダイは初ですね。夏だからって浮かれてません?
「長梅雨だったから待ちきれなくて。普段も着ないわけじゃないんですよ。このTシャツも5年くらい前かな? LAで衝動買い」。
ーー今年はタイダイを多く見るので気になってたんです。でも、普通に着ると、どうも南国へのツーリストみたいになっちゃいそうで……。
「大人っぽく落ち着いた印象でタイダイを攻略するポイントは色合わせ。今日でいえば、タイダイ以外をオールネイビーに統一しています」。
ーーその効果なのか、タイパンツ風味なボトムスもエスニックというよりグッとシックな印象です。
「パンツだけじゃなくてキャップやビーサンも、愛犬トウフのリードもネイビーを選んでますから」。
ーーそもそもですが、タイダイってモノ選びも難しくないですか? エグい配色が多いですし。
「そこは、タイダイを柄ではなく色で捉えるのが正解」。
ーーほほう、種さんのはパステル調で甘めの配色ですね。
「基本的に、色が薄いほうが合わせやすいと思います。フェイドカラーと思えばサーフな感じにもグッと近づきますし」。
ーーそっか! パステル調のタイダイをオールネイビーでまとめればOKってことか。だんだんコッチまで浮かれ気分になってきた。
「凍るアスファルト〜♪」。
ーーそれはトム・キャットの“ふられ”気分で……って、よく見たら「WE LIKES TO PARTY」のバックプリント。やっぱ浮かれてますね。
PROFILE
たねいちあきら●1972年生まれの46歳、東京下町出身。サーフィンを愛する海男。長年勤めたビームスを退社し、現在はフリーランスとしてブランドのコンサルティングやプロダクトのディレクションなどを手掛ける。種カジのこぼれネタがポストされるインスタグラム(
@taneichiakira)もチェック!
山本 大=写真 髙村将司=文