「懐かしい」を「新しい」に変えたコンバース三兄弟のソールの秘密
コンバースが革新的な機能やデザインでスポーツブランドとして発展した、1980〜90年代を代表するモデル「CONS ERX 400 HI」。

足首までカバーするハイカット、スリットの入ったバックステー、星の入ったCONSロゴ。「これ履いてバスケやってたわ〜」という人もいるかと思うが、その名作をベースに現代的にアップデートしたモデルが2月末に発売される。
それが、この「ERX 400 EW HI」。当時のトリコールカラーもそのままの……なのに、「懐かしさ」より「新しさ」を感じるのはなぜか。答えはソールだ。
かつてコンバースのバッシュに搭載されていたクッショニングシステム「エナジーウェーブ」をアップデートさせたミッドソールを採用することで、ボリュームたっぷりな厚底に。それがイマドキな見た目を確保。オーシャンズ世代としては、まるでガンダムのようなルックスにもキュンとする。そして、これは履き心地の向上にもひと役買っている。
ミッドソールには高弾性の圧縮E.V.Aと独自配合のポリウレタンを波状に配置することで衝撃を分散し、快適な歩行をサポート。見た目だけの進化じゃないのがありがたい。
同じソールシステムを採用し、同時リリースされる2モデルも見てみよう。
’92年リリースのあの名作も同時にアップデート!

「ACCELERATOR(アクセレレイター)」といえば、バルセロナ五輪で注目されたコンバースの傑作バッシュ。こちらの「ACCELERATOR EW MID」は 1992年発売の「アクセレレイター 3」をアップデートしたものだ。面ファスナーのアンクルストラップがレトロだが、こちらもソールはハイボリュームとなっているので、現代的な雰囲気にまとまっている。落ち着きのあるモノトーンのホワイトか、モード感のあるブラックか。迷うところ。
名作のディテールをいいとこ取りした新作

小さめのシェブロンスター、プラスチックパーツ、タンに入ったCONSロゴ。アーカイブにあるバッシュのいいとこ取りでデザインした「MXWAVE EW」。ローカットだとソールのボリューム感が強調されるので、より今っぽい雰囲気を求めるならこちらがオススメだ。
こだわりの“三兄弟”を俯瞰して生まれる葛藤
先に紹介したスニーカーをまとめて見ると、三兄弟みんな魅力的。服への合わせやすさを考えたらアレだし、コレも意外な線としてアリだし、ソレはコレクター心を刺激する。つまりは「選べない」ってのが唯一の悩み。そこだけ目をつむれば、こんなに魅力的なスニーカーも、そうそうないと思うのだ。