改めて伝えるべきだろう。ここで紹介する2つのブランドの2019年春夏シーズンは、屈指の実績を誇る男たちのデビューコレクションとなるのだから。
ディオールのクリエイションを手掛けるのは、ご存じあのキム・ジョーンズ。何しろメンズもウィメンズもブランド名を「ディオール」に統一してしまったのだから意気込みが違う。
新たなロゴデザインはアメリカのグラフィティアーティストのKAWSに依頼。ご覧のバックパックにあしらわれているものだ。
一方、バーバリーが迎えた男はリカルド・ティッシ。彼の才能をひと言で言えば、昨今常識となった「ハイファッションとストリートをつなぐ革新的なデザイン」の嚆矢であること。
’80年代のスケーターバッグに着想を得た本作に見られるように、ブランドの伝統のなかに「彼らしさ」が活きるクリエイションに期待。名門の看板を背負うに相応しい2人の男。言わずもがな注目である。
鈴木泰之=写真 柴山陽平=スタイリング