スニーカー世代を刺激する「一足触発」 Vol.12
2019.01.04
FASHION

スニーカーショップ「SKIT」オーナーが復刻希望するNIKE・ACGの2大傑作

誰しも思い入れのあるスニーカーの1足や2足はあるもの。復刻ばやりの昨今、再び日の目を見たモデルも少なくないとはいえ、たいていはセピア色の想い出の中だ。いまだスポットライトを浴びていないそんな1足を勝手に復刻リクエスト!

「SKIT」オーナー鎌本勝茂さんの復刻希望は“いなたい”スニーカー
 

オーシャンズ世代ならではの復刻希望モデル選定にあたり、その任に相応しい人物として白羽の矢を立てたのは鎌本勝茂さん。ヴィンテージウェア業界で知らぬ人はいない吉祥寺のスニーカーショップ「SKIT(スキット)」のオーナーだ。

1978年青森県生まれの鎌本勝茂さん。映画『スニーカーヘッズ』にも出演した。
鎌本勝茂●1978年青森県生まれ。高校卒業と同時に上京、いくつかの店でスニーカー販売を手掛け、2001年、吉祥寺に一号店をオープン。そのたしかな見識眼で多くのスニーカーファンを虜に。映画『スニーカーヘッズ』にも出演した。現在は大阪、仙台、福岡にも出店。

マイケル・ジョーダンを筆頭としたバルセロナ五輪のドリームチームやマンガ『スラムダンク』でスニーカーの魅力に開眼、紆余曲折を経て2001年、一国一城の主になった、まさにスニーカーの“ドリーム”世代における第一人者である。

こちらでは今後数回にわたって鎌本さんのリコメンド・アイテムを紹介していくが、まずは前口上から。

「テーマに据えたのは“いなたい”。いい意味で田舎臭いモデルを選びました。というのも、最近のスニーカーってどんどん洗練されていっているイメージがあって。それはそれでいいんですが、昔のものも決して悪くないぞ、って思いがありました。そして実はダッドシューズに代表されるチャンキーなトレンドにも合う。その魅力は当時を知る人こそわかってもらえると思うんです」。

今回、鎌本さんが注目したのは1996〜’97年。この業界に足を踏み入れたばかりの頃で、“いなたい”モデルは二十歳前のカツカツの生活の中でもなんとか費用が工面できたボリュームゾーンに多く存在した。それゆえ思い入れもひとしおだ。

 

「エアマーダ プラス WP」「エアテラモト」を知っているか?

第1回はNIKE(ナイキ)のACG。鎌本さんが名作揃いのACGから選び抜いたのは、「エアマーダ プラス WP」と「エアテラモト」の2つ。

絶妙な配色も人気だった「エアマーダ プラス WP」
絶妙な配色も人気だった「エアマーダ プラス WP」。
ダッドスニーカーブームを先取ったような丸っこいフォルムの「エアテラモト」。
ダッドスニーカーブームを先取ったような丸っこいフォルムの「エアテラモト」。

「エアマーダは忘れもしない97年、地元の老舗ショップ・テクテックで1万1000円の50%オフで手に入れました。テラモトももちろんセールで。

ACGには「WATERPROOF LEATHER」と書かれたタグが付いていた。
「WATERPROOF LEATHER」と書かれたタグが付いていた。ACGロゴが入った箱も格好良かった。

ACGは本来、山男のためのスニーカーであり、この頃がもっとも“らしさ”に溢れていた時代だと思う。おそらく、今の僕くらいの年のデザイナーが手掛けているとお見受けするんですが、オッサン的な格好良さがあるというか。一歩間違うとヤバイという怖さをはらみつつ(笑)、ギリギリのところで成立させている。そのデザインワークにしびれます」。

ミドルカットよりも少し低く、ローカットよりも少し高い。それが、ボテッとした絶妙なフォルムを生むエアテラモト
ミドルカットよりも少し低く、ローカットよりも少し高い。それが、ボテッとした絶妙なフォルムを生む。

当時は東海岸のヒップホップの人々や古着好きの人が好んで履いて いた。 鎌本さんが買えるモデルのワンランク上でキメていたそうで、 歯噛みしたのもいい思い出とか(笑)。

「 アースカラーで仕上げる彼らのさじ加減はいまどきのスタイルにも通じるところがありましたね」。

ACG界隈の復刻がマーケットを賑わす昨今。
余勢を駆ってぜひ、 このあたりも復刻させましょうよ!

 

竹川 圭=取材・文

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