“賢いバッグ”ってのは、ただ教科書どおりで無難なカバンのこと、ではない。ちょうどいい容量に使い勝手の良さなどの機能に加え、出かけること自体が待ち遠しくなるような存在感があるもの。それさえあれば、今週も我々の休日は必ず充実するのだ。
休日はさくっと気軽に出かけたい。だから手を塞がないショルダーが気分だ。
コーディネイトのアクセントにも効果的だし、憧れのハイブランドのものなら一段上のカジュアルスタイルも手に入る。まさに賢いバッグというわけだ。
HERMÈS エルメス
落ち着いたカーキのボディバッグ。「トリヨン・クリストバル」と呼ばれる牛革はとにかくキメが細やかで、ひとたび触れれば、違いのわかる男ならうっとりすること間違いなし。
コンパクトな設計でも内外にジップポケットを備えているから使いやすく、見た目も気分もアクティブさがぐっと増す。メゾンの神髄たるレザープロダクトをいつもの週末にさらっと使う。これ以上の贅沢なんてない。
FENDI フェンディ
シボの美しいカーフレザーを採用した、「セレリア」シリーズのボディバッグのプリントは、1970年代にカール・ラガーフェルドが手掛けたロゴをアレンジした「フェンディ スタンプ」。
一方で、パートナーが持っても絵になるTPU素材のショッパー型バッグにはスコットランド出身のアーティスト、ヘイ・レイリーのグラフィックが。Tシャツを選ぶような感覚で、秋口からはこんなバッグでさらっと洒落て街をクルーズしたい。
DIOR HOMME ディオール オム
カード類とスマホだけを持つ身軽な休日にコンパクトなポーチを。ナイロンボディに“トライバル”プリントをあしらい、別売りレザーストラップを付ければショルダーバッグのように使えるのがミソ。カーフスキンのハンドル付きだから、ポーチ単体で持てるのもいい。佇まいはスマートで、さりげなく可愛げも漂う男のミニバッグ。大いにアリじゃないか。
JIMMY CHOO ジミー チュウ
アイコニックなスタースタッズをちりばめた小型のメッセンジャーバッグ「ブレイン」は、「バイカーレザー」と呼ばれる、柔らかさとノーブルな光沢が特徴のラムスキン製。
マチをしっかりと設けているから収納力も高い。ショルダーストラップにはブランドロゴを配していて、今っぽく短めで斜め掛けするとアクセサリー的効果も高い。だから、シンプルなコーディネイトに合わせるだけでサマになる。
BVLGARI ブルガリ
グレインカーフとスクエアデザインの硬質な雰囲気に、サーモンピンクに近いニュアンスカラーでカジュアル感を加えたハイブリッドなミニショルダー。ブランドを象徴するメタルパーツ付きのネームタグが絶妙なアクセントになってくれている。カジュアルスタイルは好きだけれど、1段上に行きたいと思う成熟男子諸君に、これをおすすめしたい。
もちろん、ショルダー以外にも“賢いバッグ”は数多存在する。トートバッグにスーツケースなんかもありえるだろう。ということで、
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芹澤信次=写真 石黒亮一=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク