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2024.01.02

ファッション

ニューバランス博士に100の質問! 900&1000番台の違い、一番売れている国etc...


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新連載「100Question」●時を超えても愛され続ける“定番”と呼ばれるブランドの数々。その真髄を探るべく、ファッション好きの元日本テレビアナウンサー・佐藤義朗さんが100のQuestionをぶつけまくる!
オーシャンズ世代にお馴染みの定番ブランドに、100の質問を投げかける新連載「100Question」。記念すべき初回に訪れたのは、スニーカー界のモンスターブランド「ニューバランス」だ。

質問役に元日本テレビアナウンサーの佐藤義朗さん、回答役にニューバランス ジャパンの石井康平さんを迎え、100Questionスタート!

▶︎動画もお見逃しなく!

質問役は……
佐藤義朗さん●元日本テレビアナウンサー。現在はブランド事業を展開する会社「日本用品株式会社」の経営者としても活躍。

佐藤義朗さん●元日本テレビアナウンサー。現在はブランド事業を展開する会社「日本用品株式会社」の経営者としても活躍。趣味は、バックカントリースキー、登山、ゴルフ、サウナ、ショッピングなど。インスタグラム(@yoshiaki_sato11)もチェック!

日本一詳しい(!?)ニューバランスマスターに100の質問

Q1. 名前と肩書きを教えてください。
石井康平と申します。店舗運営に携わるリテール部で、「ニューバランス池袋」の店長をしています。

石井康平さん●ニューバランスの識者が揃ったクイズ大会で優勝経験を持つ、日本でいちばんニューバランスに詳しい(かもしれない?)人。  

石井康平さん●ニューバランスの識者が揃ったクイズ大会で優勝経験を持つ、日本でいちばんニューバランスに詳しい(かもしれない)人。


Q2. ニューバランスが創業したのは何年?
1906年です。

Q3. 創業した場所は?
アメリカ、マサチューセッツ州のボストン。

Q4. 最初は何のシューズを作っていた?
矯正靴の製造から始まり、その後アーチサポートインソールの事業を開始した、と言われています。

Q5. 工場はどこにある?
アメリカに5カ所、イギリスに1カ所です。

Q6. 名前の由来は?
アーチサポートインソールを入れることで「新しいバランス感覚」が手に入る、ということから付いた名です。



Q7. Nロゴが採用されたのはいつ?
1974年に入社したテリー・ハックラーという方が最初にNロゴを採用したと言われています。

Q8. ニューバランスのロゴに変化はある?
時代と共に、大きくなったり小さくなったりを繰り返しながら、現在の形になっています。

Q9. ニューバランスの知名度が上昇したきっかけは? 
当時から知名度があった「ランナーズワールド」という雑誌に、「M320」というシューズが掲載されたことがきっかけと言われています。

Q10. 日本に上陸したのはいつ?
1970年代です。


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ニューバランスがいちばん売れている国は〇〇



Q11. ブランドのアイデンティティを日本に伝える上で大切にしていることは?

フィット感を大事にしているブランドだということ。店舗でもフィット感にこだわったサービスを提供しています。

Q12. ニューバランスがいちばん売れている地域はどこ?
北米です。



Q13. ニューバランスのクリエイティブディレクターは誰?
ブランド全体としてのクリエイティブディレクターはいませんが、メイド・イン・USAのコレクションのみ、エメ レオン ドレというブランドを創設したテディ・サンティスの監修で展開しています。

Q14. モデルは全部で何種類ある?
現在販売されている点数は、いちばん大きなフラッグシップストアである「ニューバランス原宿」で約1000点になります。

Q15. モデル名の前に付いている「M」「CM」「WL」ってどういう意味? 
「M」はメンズ、「W」はウィメンズです。前に「C」が付くと、過去に生産された「クラシック」なモデルを作り直したもの、という意味。後に「L」がつくものは「ライフスタイル」、すなわち普段使いのモデルとなります。



Q16. 「990」が最初に発売されたのはいつ?
1982年です。

Q17. 「990」という名前が付けられた理由とは?
「1000点満点中、990点の出来栄え」を意味しています。

Q18. 990シリーズが人気になった理由は?
分厚いソールによる高いクッション性と、カカト部分を安定させるパーツが初めて搭載されたことによる履き心地の良さで人気が出たと言われています。

Q19. 990シリーズは会長の許可がないと作れないってホント?
そのように聞いています。

Q20. 最初の「990」はどんな特徴?
カカトの部分を安定させるパーツを外付けで搭載したことで、都市でランニングをする方が安心して走れるシューズとなっていいます。




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歴代の900番台を徹底比較!



Q21. 「990v2」の特徴は?

1998年に出てきたモデルで、1990年代から採用されるようになった小ぶりのNロゴと、衝撃吸収性に優れた素材をソールの前後に使うことで、よりクッション性に優れたシューズになりました。

Q22. 「990v3」の特徴は?
「レブライト」というソール材を使って軽量化を図ったもので、それまでの「990」と比較して、グッと軽さを感じられるシューズになっています。今でも非常に人気のあるモデルです。

石井さんが手に持っているのは「990v3」だ。

石井さんが手に持っているのは「990v3」だ。


Q23. 「990v4」の特徴は?
v3で使っていたソール材よりもさらに軽い「アクティバライト」という素材が使われています。またカカト部分も、よりホールド感が増したデザインになっていることも特徴です。

Q24. 「990v5」の特徴は?
特徴的なのはカカト周りのホールド感を高めるためにTPU素材を外付けで使っていること。それ以外はミニマルで洗練されたアッパーデザインなっています。



Q25. 「990v6」の特徴は?
現行のランニングシューズに使われている「フューエルセル」というソール材を使うことで反発性が加わり、よりスポーティな履き心地とデザインになっています。女性からも好評です。



Q26. 「990v6」が出た後の反応は?
これまでニューバランスは男性が好きなシューズ、という印象が非常に強かったのですが、「990v6」は女性からの反響もすごく大きかったです。店頭で試着した方からは「今までの990の履き心地とはひと味違う」「クッション性が高くて履き心地がいい」といった声をいただいています。

Q27. 石井さんが990シリーズの中で好きなモデルは?
「990v2」ですね。

石井さんが愛用している「990v2」。

取材当日も「990v2」を履いていた石井さん。


Q28. その理由は?
カカト部分のフィット感とクッション性をしっかり感じられること。アッパーが足に吸い付いてくれるような感じがあるので、v2がいちばん好きです。

Q29. 「991」「992」「993」はどんな違いがある?
「991」は、現在イギリスのみで製造されていますが、「990v2」の次のモデルとして、2001年に発売されました。「990v2」と同様に、外からクッション材が見える「ビジブルデザイン」が特徴で、非常に高いクッション性を感じられるシューズです。

ソールの透明の部分が「ビジブルデザイン」だ。

ソールの透明の部分から、クッション材が見える。


「992」は、ゲル状のクッション材「アブゾーブSBS」がソール前後に配置されています。ゲル状の素材にしたことで、ランニングシューズに必要な反発性を詰め込んだシューズになっています。



「993」は「991」と「992」を掛け合わせたような履き心地。非常に軽い「アクティバライト」というソール材をベースに、前方には「992」の「アブゾーブSBS」、カカト部分には「991」の「アブゾーブ」というクッション材を使うことで、柔らかさと反発性の両方が味わえるようになっています。



Q30. 「996」はどんな特徴がある?
990のシリーズでは3代目に当たるモデル。カカト部分の「エンキャップ」という構造と、「シーキャップ」という圧縮されたソール材がミックスされているのが特徴です。

現在はオリジナルをベースに、「CM」という形で女性用、男性用、お子様用と、幅広く展開しています。ニューバランスの中でもいちばん知名度のあるデザインだと思います。


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1000番台はあのモデルが人気!



Q31. 「996」が長年定番品として愛されている理由は?
スタンダードな履き心地、カラーバリエーションが多いこと、素材の良さですね。

Q32. 「997」「998」「999」はどんな違いがある?
「997」は’90年代に出てきたモデルなので、まずロゴが小ぶりです。「エンキャップ」という構造が「996」では上層のみだったものが、「997」ではソール全体に採用されていて、安定性が非常に高くなっています。
 


「998」は、衝撃吸収性と反発性を兼ね備えた「アブゾーブ」という素材をカカト部分に初めて搭載したモデルです。



「999」は、「アブゾーブ」と圧縮したウレタンフォームを合わせて、よりクッション性を高めてアップデートしたシューズになります。



Q33. 1000番台はどんな特徴がある?
900番台は主に、都会のアスファルトを走るオンロードのランニングシューズとしてプロダクトされたシリーズで、全体的にクッション性が高いのが特徴です。

それに加えて、安定性もシューズの履き心地において重要な要素。クッション性と安定性を両立させるために、当時の最高技術が使われていたものが1000番台です。

Q34. 「1300」「1400」「1500」「1600」「1700」の違いって何? 
「1300」は、1985年に「エンキャップ」という構造を初めて搭載したモデルとして発売されました。これが非常に履き心地が良かったことから、現在のモデルにも「エンキャップ」が継承されています。また、非常に高額なシューズとして登場したことでも知られています。

こちらが「1300」だ。

初めてエンキャップが搭載された「1300」。


このあとは「1500」が先(1989年)に発売されました。一体成型のアッパーと小さなNロゴが特徴で、非常にクッション性が高く、シャープなデザインのシューズです。

「1500」の次は「1400」が登場したのですが、これは日本でもベストセラーになったシューズです。もともと大量生産が実現不可能だったので、一度作ることを諦めたのですが、生産技術が向上したことで、1994年に生産することが可能となりました。

今でも根強い人気を誇る「1400」。

今でも根強い人気を誇る「1400」。


「1600」は、カカトの部分に衝撃を吸収するソール材「アブゾーブ」が初めて使われたモデル。

「1700」は、それまでクッション材をカカトだけに搭載しているものが多かったのに対し、ソール全体に「アブゾーブ」が敷き詰められているのが特徴です。

クッション性が高いのはもちろん、ニューバランスが開発した「Nデュランス」という硬めのラバーをアウトソールに使うことで耐久性がアップしました。



Q35. 1000番台はどのモデルが人気?
昔からニューバランスを愛用している人の間では「1400」が人気です。まるっとしたつま先のフォルムによる、ゆったりとした履き心地が支持されています。

Q36. 2000番台はどんなモデルがある?
「M2000」に始まり、「M2001」、「M2002」、さらに「M2040」のv1からv3まであります。

Q37. 「2002R」が人気の理由は?
「2002R」の前身となる「M2002」はアメリカ製のフラグシップモデルとして2010年に登場しました。「2002R」は2020年に発売された「M2002」の継承モデルで、オリジナルのアッパーに、「860」というランニングシューズのソールを組み合わせて使われているのが特徴です。

ランニングシューズで感じられるようなクッション性と安定性が、普段履きでも使いやすいアッパーデザインと融合されたことで支持されています。

上が「2002」、下が「2002R」。

上が「2002」、下が「2002R」だ。よく見るとソールのデザインが違うことがわかる。


Q38. 500番台はどんなシリーズ?
もともとは郊外を走るランナーのために開発されたシューズで、凹凸があるソールデザインになっており、不安定な場所での走破性があります。丸みのあるフォルムと安定性をプラスした作りが特徴です。

Q39. 500番台で最初にでたモデルとは?
「M565」です。



Q40. 「574」と「576」の違いとは?
現在の「576」はいちばん初めに生産されたときのソールを、イギリス製で作り直したものを使うことでクッション性と安定性を高めており、カカトのフィット感もしっかりしています。そんな「576」を普段履き用に落とし込んでデザインされたのが「574」です。

見た目はほとんど変わりませんし、履き心地の部分でも、「576」の安定性とフィット感が「574」にしっかり継承されています。実は1988年に「576」が先に出て、’90年代に「574」が出たんです。


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初心者にオススメのモデルも聞いてみた



Q41. 最近街中でよく見る「90/60」はどんなシューズ?
「990」シリーズと「860」というランニングシューズの要素を掛け合わせたデザインが特徴。「990」の“90”と「860」の“60”をとって、「90/60」と名付けられたモデルです。



Q42. 「90/60」はどんな用途のシューズ?
普段履き用ですが、ランニングシューズで使われているクッション性がミックスされているので履き心地が非常に良いシューズです。

Q43. 最近よく見る「BB550」はどんなシューズ?
1989年にバスケットボールの競技者向けに作られたシューズを、普段履き用としてリリースしたモデルです。



Q44. 「BB550」が最近人気になった理由は?
他ブランドとのコラボレーションモデルが多いことや、著名人に履いていただいていることが要因かと思います。

Q45. 新モデル「ワーププドランナー」の特徴は?
ランニングシューズのテクノロジーと、みなさまに親しまれているニューバランスらしいデザインを融合させたモデルです。

それぞれの良いところをミックスし、見慣れたデザインを“歪ませる”ことをコンセプトにデザインされています。ソール材には現行のランニングシューズに採用されている「フューエルセル」が使われています。

今年新登場の「ワープドランナー」。

今年新登場の「ワープドランナー」。


Q46. どんな感じで合わせるのがオススメ?
ワイドパンツと合わせる方が非常に多い印象です。ランニングシューズ然としたデザインではないので、カジュアルとモード、どちらでもキマるデザインだと思います。

Q47. どのようにコラボ相手を決めている?
価値観や考え方の部分で、弊社と相通ずるものがあるブランド様とコラボをさせていただいています。

Q48. USA製とUK製はどんな違いがある?
ランニングシューズをずっと作ってきたブランドということで、USA製はメッシュやスエード、人工皮革などを使ってオリジナルプロダクトを作り続けています。

一方でUK製は、革の流通が非常に盛んな地域ということもあり、一般的にスポーツシューズで使われないような革を使った、ちょっと上品な雰囲気のシューズが主に作られている、といった違いがあります。

Q49. メイドインジャパンのモデルもある?
「ミムラボ」という工房とグローバルで業務提携をして、日本製の「M1300」や「327」というモデルが作られた経緯があります。ほぼ抽選のみの数量限定で作られたもので、一般販売はされませんでした。

Q50. 初心者にオススメのモデルは?
「574」です。丸みのあるフォルムは足幅が気になる方でも安心して履いていただけますし、「996」と同様にカラーバリエーションも非常に多い。価格も手頃なので、初めてニューバランスを買おうと検討されている方にはオススメです。



ココでようやく折り返し。

後編では、ニューバランス社員の中でいちばん人気のモデルや来年の注目作などを質問してみた。続きも乞うご期待!
動画はこちら!


河野優太=写真 外山壮一=文

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