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2026.09.12

「アルヴェルに見下ろされない」“+76mm”の進化!新型エルグランド試乗で感動したポイントを黒木美珠がレポート


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連載「黒木美珠の“くるマリアージュ”」とは……

ついに乗ったぞ!新型エルグランド。ジャパンモビリティショーで実車を何度も見に行っていたくらい気になっていたクルマ。さっそく実際に運転して感じたことを黒木美珠がレポートしていきます。

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日産「新型エルグランド」を試乗チェック!


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エルグランドの初代は1997年の登場。それまでの「働くクルマ」的なイメージが強かったバンの世界に、「大型高級ミニバン(プレミアムミニバン)」という新しいカテゴリーを生み出した存在です。今回のフルモデルチェンジは4代目にあたり、先代からは実に16年ぶり。2026年7月16日に発売されました。



グレードはX e-4ORCEとG e-4ORCEの2種類のみ、価格は689万7,000円〜757万9,000円。シンプルでわかりやすい2グレード展開で、逆に選びやすいなと感じました。

今回の試乗車は上級装備のG e-4ORCE、外装はダークメタルグレー、内装は「紫檀-シタン」です。



フロントグリルは日本の伝統工芸「組子」をモチーフにしたデザインで、伝統と先進性の融合をうまく表現しているなと思いました。そしてリアに回ると、逆スラットのように大胆に反り返ったDピラーのラインに目を引かれます。実車を見ると、このラインだけでただならぬ佇まいを感じさせます。




メーカーオプションのプロパイロット2.0搭載車は、ルーフに2本のシャークフィンアンテナが並ぶのも見た目のアクセントになっています。



個人的にうれしかった発見が、ドアハンドルに隠されたデザイン。縦2本線と横3本線の組み合わせは、実は「Ⅱ(に)三(さん)」で「日産」を表しているんです。3代目「リーフ」にも多用されていたモチーフですが、まさかエルグランドにも忍ばせてあるとは。ちょっとしたお楽しみ要素でした(笑)。




ボディサイズは先代から一回り拡大していて、全幅1,895mm(+45mm)、全高1,975mm(+160mm)、全長4,995mm(+30mm)。



続いてインテリアです。なかでも面白いのがアイポイントで、先代よりも76mmも高くなっています。



先代の開発時は「低くどっしりと」構えることを重視していたそうですが、実際に先代オーナーの方々から「アルファードやヴェルファイアと並んだときに見下ろされたくない」という声が多く挙がったそうで、それを踏まえての変更なのだとか。



実際に運転してみると、前方視界を見下ろすような感覚で走れて、大きなクルマでありながら開けた視界のよさが印象的でした。



運転席まわりの装備にも注目したいところ。ダッシュボードはすっきりとしたデザインで視界を遮るものがなく、見晴らしのよさに拍車がかかっています。




センターコンソールには、運転席用・助手席用の2つのワイヤレス充電スペースが用意されていて、しかも磁石でスマホがピタッと固定される仕様。走行中にガチャガチャとスマホが動いてしまう心配がないのも、地味にありがたいポイントでした。




シートは後ろに行くほど座面が少しずつ高くなるシアターレイアウトが採用されていて、3列目に座っていても前方への視界がしっかり確保されているのが好印象。さらに3列目の窓にまでサンシェードが備わっているあたりにも、後席を主役に据えた開発コンセプトが表れています。



今回の試乗車には、セグメント最大となる15.6インチのルーフ取り付けモニターと、シートバックパーソナルリヤモニターまで搭載されていました。大型のモニターで、2列目でくつろぎながらゆったり過ごせそうな贅沢な空間です。




感動したのが、シートをリクライニングさせながらも、背もたれの上半分だけをくの字に起こせる機構。体を横たえたままでも、モニターを見たりスマホを操作したりしやすい姿勢がとれるんです。実際にやってみるとかなり快適でした。

走りについては、とにかく静か。第3世代e-POWERは、発電に特化したエンジンが前後のモーターを動かすシステムで、気持ちのいいリニアな加速を味わえます。

日産車として初採用となる「スムースストップ」も体感できました。ブレーキを踏んで停止する直前、上手なドライバーがブレーキを少し抜いて衝撃を出さないようにするような、あのカックンとした揺り返しが起きないよう制御してくれる機能です。後席での揺さぶられ感の軽減につながっていて、乗り心地のよさに直結していると感じました。



ミニバンは人を乗せることがメインで、運転の楽しさは諦めざるを得ない。そんな時代はもう終わったのかもしれません。運転していても楽しい、快適な一台に仕上がっていると感じました。

アイポイントが高くなったにもかかわらず、車体上部が揺さぶられるような感覚はなく、4輪がしっかり地面をとらえたまま曲がっていく感覚が心地よく、安心感にもつながっています。

ワインディングでハンドルを切れば、切っただけ曲がっていってくれて、途中で切り足したり切り戻したりする必要がないのも素晴らしいポイント。運転の楽しさを忘れず、後席はもちろん運転席にも座りたくなる、そんなミニバンに仕上がっている印象です。



ボディカラーの売れ行きも聞いてきました。全5色のうち、プリズムホワイトが40%、ミッドナイトブラックが32%、ダークメタルグレー(今回の試乗車)が7%、至極-シゴク-が12%、FUJI DAWNが9%とのこと。

内装色はGグレードが2色、Xグレードが1色を用意しています。やはりシンプルなホワイトが強い人気ですが、個人的には今回試乗したダークメタルグレーが一番のお気に入りです。黒ほど重たい印象にならず、落ち着いた高級感がありながらどこか大人の余裕を感じさせるカラーだと思います。

AUTECH仕様のエルグランド

AUTECH仕様のエルグランド





会場では、プレミアムスポーティをコンセプトに上質さと作り込みにこだわったAUTECH仕様の展示車もチェックできました。AUTECH発祥の地である湘南をモチーフにしたカラーやデザインが特徴で、周囲と差をつけたい、個性を求めたいという人にはぴったりの選択肢だと思います。



他にも、標準ではボディ同色のフロントグリルが、ダークグリルでブラックに引き締められている展示車があったり、さまざまなオプションを一度に見比べられたのも収穫でした。

「後ろの席が主人公」というコンセプトを、デザインから装備、乗り心地まで一貫して体現していた新型エルグランド。実際にステアリングを握ってみて、これは後席の方だけでなく、運転する側にとっても満足度の高い一台だと感じました。

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黒木美珠=文 原田 淳=写真

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