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マイベスト③ 広島つけめん まるとちびの「広島つけめん」


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このコラムのラストを飾るのは、「広島つけめん まるとちび」。と、ここで告白しよう。

実のところ、ほかにも紹介したい店舗は山ほどあった。夏の永遠の定番である古式ゆかしき「冷やし中華」を採り上げようか、それとも、創作性が高いニュータイプの「冷やしラーメン」をもう1軒紹介しようか。

迷いに迷った挙句、提供メニュー自体が、スープ・麵ともに冷えた「冷やし」の要素を帯び、それ故に通年で楽しめる「広島つけ麺」を提供する店舗を紹介することに決めた。そもそも、「広島つけ麺」は広島市のご当地麺で、冷製スープに冷たい麵を合わせて提供されるスタイルだ。
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そんな「広島つけ麺」が味わえる複数の店舗の中から選び抜いたのが、こちらの「まるとちび」。



ロケーションは、各線池袋駅から徒歩5分弱。老若男女、さまざまな人間が行き交う大都会・池袋のド真ん中という立地は、アクセス的には申し分のないところ。しかしながら、同店の営業時間は、木曜から日曜までの4日間。しかも、11時から13時45分までと極めて短く、訪問のハードルは極めて高い。

さらに店主は、極めて丁寧に1杯1杯を作り込む方で、注文してから提供されるまでに相当な時間を要する。まさに、立地以外は絵に描いたような高ハードル店といったシチュエーションが、これまた訪問意欲を掻き立てるのだ。



さて、同店では現在、「まぜそば」も提供するが、選んでいただきたいのはもちろん、屋号の一部にもなっている「広島つけめん」。

店側のお薦めは「10辛」であるが、辛みが最も控えめな「5辛」でも、辛系が得意でない方が食べられる限界に近い辛さ。



ラー油の鋭利な辛みが稲妻のように快楽中枢を貫くスープは、すするにつれてリッチなうま味が茫洋と立ち上がり、辛みと不可分に交ざり合う本場仕込みの味わい。味にコクを添え、食感に抑揚をもたらすゴマの芳香も、食欲を大いに刺激。麺をすすり上げた刹那、味蕾にグイっと圧を掛ける鮮やかなウマ辛も、食べ手の脳裏に忘れ難い印象を刻み込む。

箸休めとして供される茹でキャベツの仄かな甘みが、辛みによる刺激で火照った口内をクールダウンさせてくれる。すこぶる軽やかな麺の質感も相まって、瞬く間に丼を空っぽにしてしまった。

冒頭で述べたとおり、営業日・営業時間のハードルの高さは相当なもの。しかしながら、池袋の中心部で「冷やし」が通年で堪能できるのは、そのハードルの高さを補って余りある魅力だ。皆さんも是非、ショッピング等と合わせて、同店の扉を開いてみていただきたい。
広島つけ麺 まるとちび
住所:東京都豊島区西池袋3-26-6
営業:11:00〜13:45
定休:月・火・水曜
X:@maru10chibi

田中一明=写真・文 池田裕美=編集

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