「Vプラン26」を起点に進める環境配慮型商品の拡大
こうした取り組み全体の起点となったのが、同社が24年に策定した中期経営計画(24〜26年度)「Vプラン26」だ。
2030年のありたい姿からバックキャストし、環境配慮型商品の拡大と事業変革を進めている。清水によれば、26年にその構成比を50%に拡大することを目指し、25年度末時点で44.3%まで到達。さらに30年には90%に拡大する計画だという。
「創業当初の『お風呂は人を幸せにする』という理念は今も企業理念の根幹にありますが、その価値を次世代につないでいくためには、快適なお湯のある暮らしと環境配慮の両立が欠かせません。
そこで私たちは、2025年11月の自然冷媒ハイブリッド給湯機「HPHB R290」発売を機に、『次のいい湯を、考える時代です。』というメッセージを打ち出しました。このフレーズは、暮らしに身近な『お湯』から、社会課題の解決に貢献していきたいというノーリツの意思表明です」
同社の現在のポートフォリオでは、2030年に製品使用時のCO₂排出量を30%削減、2050年に実質ゼロを目標にしている。
清水はまた、設備の進化におけるエネルギー供給の不確実性にも言及した。
「ノーリツは特定のエネルギーに依存するのではなく、お客さまに提供する価値を起点に技術開発を進めています。エネルギーの選択肢が変化しても、その時代に最適な形でお湯のある豊かな暮らしを提供し続けることが私たちの使命だと考えています」
自然冷媒ハイブリッド給湯機「HPHB R290」が変える給湯機器の価値
自然冷媒ハイブリッド給湯機「HPHB R290」は、ノーリツが2030年・2050年に向けて取り組む脱炭素の方向性を象徴する製品だという。では、具体的にどのような特長があるのだろうか。清水はその強みを説明する。
「最大の特長は、2013年より業界に先駆けてヒートポンプにノンフロン(自然冷媒R290)を採用している点です。一般的なエアコン(R32使用)のGWP(地球温暖化係数)が771に対して、R290は0.02と非常に低く、温暖化への影響を1/38,550に抑えることができます。R290の強燃性についても、ノーリツが築いてきた高い技術力で安全性を担保しています。また、R32は業者による冷媒の回収が必須ですが、自然冷媒であるR290は回収が不要です。万一大気中に排出されたとしても、フロン類のような強力な温室効果をもたらさないのが大きなメリットです」
ノーリツの試算では、自然冷媒ハイブリッド給湯機「HPHB R290」(145L MODEL)は従来型ガス給湯器と比べ、CO₂排出量を約60%(※1)、給湯・保温にかかる年間光熱費を約67%削減(※2)でき、環境面と家計面の双方で負担を大きく減らせるという。
他にも使用状況を学習して自動で最適運転を行う「新スマート制御」や、非常時のための「そなえ貯湯」、「そなえアナウンス」といった機能も搭載。平時の省エネだけでなく、災害時にも安心をサポートする。
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