1991年のLAから始まり、世界中のストリートを席巻

乾いた風と潮の匂いの下、オープンでナチュラルな感性を育むロサンゼルスで生まれたXLARGE。
“XLARGE”、つまりは大きな服をゆったりと着て、大きく朗らかなライフスタイルを満喫しようというブランドコンセプトは、ロサンゼルスという街が持つ空気とも気持ち良くリンクする。
創業当時のイライ(右)とアダム(左)。
ブランドの生みの親は、イライ・ボナーツとアダム・シルバーマン。建設学校を卒業したばかりの若いふたりは、イースト・ハリウッドのロスフェリッツにて「XLARGE STORE」という名のセレクトショップをスタートし、店はすぐに人気店となった。
今から35年前に彼らが提示したのは、「普段着ではなく、ファッションとして実用なウェアを表現する」こと。当時は治安の悪い工業地帯でしか入手できなかったタフな作業用ユニフォームにストリートウェアとしての価値を見出すなど、アグレッシブな姿勢で個性を打ち出していった。
先進的でユニークな価値観を発信した「XLARGE STORE」は、当時の雑誌や新聞でも多く取り上げられていた。
アイテムラインナップは、ベン・デイビス、カーハートといったワークウェアから、アディダスやプーマのスニーカーまで。ワークやミュージックカルチャーに紐付くチョイスには、共同創設者としてメンバー入りしたアーティスト、マイクDのセンスも寄与している。
伝説的ヒップホップグループであるビースティ・ボーイズの初期メンバーとして知られるマイクDのサポートも得て、ショップ創立当初から手掛けていたオリジナルブランドも勢いを増す。それこそが、現在のXLARGEの源流だ。
ビリー・バルデスを撮影したブランド初期のビジュアル。
マイクDだけでなく、ショップの若手スタッフとして加わったプロスケーターのビリー・バルデスもブランド拡大に大きく貢献。黎明期から多彩な要素がスムーズに融合したことで、XLARGEの独自性はより顕著になっていった。
以降も、カルチャーの集積地ともいうべきブランドの挑戦は続く。90年代中頃にはビートニック文化を継承するジャジーなアイテムをリリースし、ハリウッド映画や日本のアニメ・コミックなどをリスペクトしたキットも多く生み出した。
1995年に原宿でも店舗を構えた「X-girl」は、社会現象ともいえる大ブームを巻き起こした。写真は当時のアイテムのひとつ。
また、レディスやキッズのラインをいち早く成功させたストリートブランドとしても知られ、その知名度は確固たるものに。2019年11月にはミュージックレーベル「XLARGE レコード」を立ち上げるなど、活動の幅はますます拡大している。
イライの書いたゴリラロゴのスケッチを、そのままプリントデザインにする遊び心を披露。
なお、印象的なゴリラのブランドアイコンは創業者であるイライの発案によるもの。「ベン・デイビスがサルなら、うちはゴリラでいこう!」。いかにも西海岸らしいシンプルな出発点ながら、まるで御伽噺のような大成功の立役者になった。
そして彼らの視線は今、また新たなる目標を見定めている。
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