
今年も本格的な夏がやってきた。週末のゴルフ、家族とのドライブ、夏休みのレジャー……。OCEANS世代にとって、夏は外遊びを謳歌する絶好の季節だ。しかし、避けて通れないのが近年の「酷暑」という現実。
我々はどうこの暑さと向き合い、サバイブすればいいのか? そして、いつまでこの暑さに耐えればいいのか? 命を守るための実践的なノウハウを、日本気象協会所属の気象予報士に話を伺った。
話を聞いたのはこの人! 気象予報士・小越久美さん
一般財団法人日本気象協会「防災・気象DX本部 気象DX事業部」シニアデータアナリスト。気象予報士、データ解析士、健康気象アドバイザー、防災士。筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学)卒。2004年から2013年まで日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。
今年の暑さは「局地型」。警戒すべき酷暑のメカニズム
ーー 今年はひとことで言うと、どんな夏になりそうですか。今年は「局地型」の夏になりそうです。7月は太平洋側を中心に酷暑日(日最高気温40℃以上)が多く発生しましたが、8月は台風の接近が増える予想で、昨年は40℃を超えることが少なかった日本海側でも、フェーン現象による局地的な酷暑が起こる可能性があります。
全国的な暑さが長く続いた前年に比べると、今年は地域や時期による差が大きく、条件の重なった場所で酷暑日が現れる年になりそうです。
図:日本気象協会が2026年6月30日に公表した事前見通し。太平洋側では梅雨明け後の強い日射と暖気、日本海側では台風接近時のフェーンを、代表的な酷暑リスクとして示したもの。
ーー なるほど。条件が揃う地域で40℃を超えそうということですね。その要因と該当する地域と教えてください。今年の広域的な高温の背景には、偏西風の北偏やチベット高気圧の強まり、太平洋高気圧の縁を回る暖かい空気、強い日射などがあります。そのうえで、特定の場所を40℃前後まで押し上げる局地的な要因として、「内陸部の地形やヒートアイランド現象」と「台風などに伴うフェーン現象」が挙げられます。
「内陸部の地形やヒートアイランド現象」で言えば、
関東の埼玉周辺や、東海の多治見・美濃・桑名エリアなどがこれに該当します。東日本の都市部では太平洋高気圧に覆われるため強い日射が照りつけ、地表に熱が蓄えられます。エアコンなどによる人工排熱の影響も小さくありません。
海から涼しい風が入っても、都市部を通過する際にこうした熱の影響を受け、温められた空気が内陸部へ運ばれることも高温の一因になります。
ーー もう1つの「台風の影響によるフェーン現象」というのは?フェーン現象とは、台風などの風が山を越えて吹き下りる際、断熱圧縮によって気温を跳ね上げる現象のことですが、日本海側・太平洋側を問わず、風向きと地形の組み合わせ次第で、どこでも局地的な酷暑日が発生し得ます。
具体的には、
関西の兵庫や奈良、和歌山といった山脈の風下エリアや、本来は涼しいはずの
東北の内陸盆地(山形や秋田の内陸盆地など)でも厳重な警戒が必要です。前述しましたが、8月は台風の接近数が平年並みか多くなる予想なので、山脈の風下にあたる地域では、急激に気温が上がることがあります。最新の予報をチェックするようにしてください。
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