自分の好きが明確になったあの頃、年齢と足並みを揃え出した今
――(お蕎麦を)食べながらで構いませんので、少しお話を聞かせてもらえますか?後藤 もちろん! いいですよ。
――後藤さんって、実は大のファッション好きだというウワサを聞きつけまして。まずはファッション遍歴みたいなところから教えてもらえますか?
後藤 若い頃から服は好きでしたね。特にデビロックやマックダディといったストリート系が好きでよく着ていました。ただ、思い返せば当時は、流行っていたものに憧れてなんとなく買っていたといった感じ。
それから大学に入ってすぐの頃、バイトをしていた恵比寿の牛角で(山下)丸郎さんに出会ったんです。
――丸郎さんって、神保町の「スタックス ブックストア」のオーナーさんですよね?後藤 そうです。何て言うんですかね、自分が本気で好きなものをはっきりとわからせてくれたというか。彼との出会いで、やっぱり自分はこっち(ストリート系)が好きなんだと認識しましたね。若い頃は丸郎さんの服をもらったり、丸郎さんが勤めていたショップで服を買っていました。
――そこからストリート系にハマっていったんですね。当時、特に好きだったブランドはありますか?後藤 昔、クラブのセキュリティのバイトをしていたんですが、その取引先のひとつがシュプリームで。格好いいなと思って当時はよく着ていました。ただ、年齢を重ねるにつれて、色や柄が今の自分に合っているのか不安になってきて。
なので、最近はもっぱら無地のビッグサイズ。今日は着ていませんけど、グラフペーパーのアイテムがちょうどいいんですよ。ただこの前、丸郎さんから「お前なんか、おしゃれになったな。グラフペーパーとか着ちゃうんだ」っていじられましたけど(笑)。
――今日の着こなしも、落ち着いた雰囲気の中に独特なシルエットへのこだわりを感じます。
後藤 30代後半ぐらいからキレイめを意識するようになりましたね。それまではストリートやヒップホップの影響で黒人になりたいという願望がありましたから、ずっとそういう格好をしてきたんです。だけど、年齢も年齢ですし、下手したらコスプレ風に見えてしまう。ただでさえ、顔と体がうるさいから(笑)。
だから、なるべくワル目立ちしないよう柄や原色は避けるようになりました。とはいえ、根っこの部分では着たいとは思っているんですけどね。
――今日着られているシャツも黒ですし、普段から羽織りモノを重ねるスタイルが多いんですか?
後藤 体がこんなんですから、隠せるときは隠さないとちょっと恥ずかしいというか。それに、デパート内や電車内ってめちゃくちゃ寒いじゃないですか。絶対に上着を羽織らないと風邪を引いちゃうんですよね(笑)。
――意外なギャップです!後藤 移動時はたいがい自転車に乗っているんで薄着ですけど、中に入ったら夏でもシャツ、Tシャツ、タンクと3枚着ている時もあります。……ご馳走様でした。この後、スナップ撮影ですよね?
――はい、ぜひお願いします!
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