
クラシカルなムードとモダンデザインが共存するスイスの時計ブランド「フレデリック・コンスタント」。
躍進を続けるブランドを牽引するのは、創業者よりバトンを受け取った現CEO。新作を通じて、その現在地を伺った。
変えるものは変える——レガシーを残し、ゆっくりと
創業100年を優に超える老舗から、21世紀生まれの新興勢力まで、群雄割拠するスイス時計界。激しい競争のなか、1988年創業と“中堅”の部類にありながら、着実にその存在感を示し続けているのが「フレデリック・コンスタント」である。
そんな同社の創業夫妻より経営のバトンを受け継いだのが、ナンバー2として実績を上げてきたニールス・エガーディンさんだ。
フレデリック・コンスタント CEO ニールス・エガーディン●1978年、オランダ生まれ。2001年から11年間、数々のスイス時計ブランドにおける要職を歴任。12年より、フレデリック・コンスタントの営業副部長として入社。18年から同社のマネージングディレクターとして辣腕を振るう。23年より現職のCEOに就任。
「創業夫妻の功績は偉大なもの。これをいかに継承していくかが重要です。このレガシーに対して付加価値を与えることが受け継ぐ者の使命だと感じています」。
自社工場を持つマニュファクチュールでもあるブランドは、自社製ムーブメントを搭載する「マニュファクチュール」、現代的なエレガンスを反映させた「ハイライフ」、タイムレスなデザインを備える「クラシック」という3つのコレクションを展開。精力的に新作を投入している。
「私たちが常に重視しているのは、3つの要素。まずはプロダクト、そして関わる人。最後に顧客となります」。
営業畑・マーケティング畑を歩んできただけあって、特に顧客に対するブランドの姿勢を重んじているように映る。
「一般的に、新しいCEOが就任すると、ガラリとブランドが変わってしまうことがありますよね? それでは肝心のファンである顧客たちは置き去りです。私たちには既にブランドの個性がありますから、そうしたDNAを維持しながら、進化を遂げる必要性があるのです」。
5連のSSブレス仕様の「クラシック ワールドタイマー マニュファクチュール」を手に取るニールスさん。
今後、相次いで発表されていく新作をテーブルに広げ、一つひとつ特徴を説明してくれるニールスさん。
「実は、前CEO期から比べると、コレクションの80から90%に、何らかの変化を加えているんですよ」と激白。一見では判別できないディテールや内蔵するムーブメントなど、コンシューマーでさえもすぐにわからないように、時間をかけて進化してきたと言う。
「変える部分は変える。残すものは残す。着実に私たちは進化を遂げています」。
ブランドアイコンのひとつ「クラシック ワールドタイマー マニュファクチュール」は、従来モデルを再解釈して刷新。コインエッジベゼルが特徴の「クラシック モネータ ソーラーメーター」は、ブランド初となるソーラー駆動技術を採用。ともに新鮮さが滲む新作として話題に。
「検索での上位表示をはじめ、オンラインでの存在感も日増しに高まっています」。
新興だったブランドが成長の過程で認知を広める。進化する商品を最良のチームで顧客に届けていく。地道な努力の先に、確かな発展が見て取れるのだ。
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