AIを駆使して分析したというキックボクシングに関するサマリー。「左ジャブだけで300ページの論文が書けます」。
──来る9月25日(金)に開催される「EXECUTIVE FIGHT BUSHIDO」の第17回東京大会。ここで越水さんは初めての試合に臨む。小比類巻さんはこのリングの上で「越水さんの本当の姿を見てみたい」と言う。越水 普段の生活のなかでは、他人と殴り合うなんて絶対にできません。でもBUSHIDOのリングの上でならそれが許される。生物学上の“オス”として強く優れていることを、肉体を使って表現できる。そこにワクワクしている自分がいるんです。
小比類巻 そういう気持ちが高まっているというのは、生粋のファイターであることの証しだと思います。
越水 ありがとうございます。でも「相手を倒して勝ち上がっていく」という意味では、格闘技もビジネスの世界も同じなんですよね。拳を使うのか、頭を使うのかの違いで。
試合用のガウンとトランクスも用意した。図柄は龍虎で、虎が越水さん自身を表しているそうだ。
小比類巻 これまでキックボクシングを続けてきて、何か肉体的に変化した点はありますか?
越水 姿勢が良くなったと思います。身体の芯が強くなって、どっしりと構えられるようになりました。姿勢の良さはビジネスにも有用です。背すじがすっと伸びていると見栄えがいいですし、落ち着いた印象が漂いますから。
小比類巻 メンタル面はどうでしょう。
越水 同年代の経営者たちと会話していると、しばしば「若い」と言われますね。それはもしかしたら、攻める気持ちや、リスクを恐れない姿勢が表れているのかもしれません。でも決して無謀ではなく、守る術を心得ているから、恐れず攻めることができる。攻守のバランスが大事なんだと思います。
小比類巻 ファイターとしての強いハートに加えて、その明晰な頭脳も大きな武器だと思います。練習も漫然とこなすのではなく、勉強し、分析して、自分なりの戦い方を作り上げていく。これは優れた経営者に共通するやり方です。そのうえで越水さんは特に、学ぶということに関してとても貪欲な方だと感じています。
練習では左ジャブと、それに続く右ストレートに磨きをかけている。いわゆる「ワンツー」だ。「重く、固い左ジャブを追求したい」と言う越水さん。
越水 今でも覚えていますが、「勉強の面白さ」にハマったのは小学校5年生のとき。面白すぎて、通っていたラグビースクールをやめてしまったくらいですから。そこから、高校でラグビーを再開するまでは勉強ひとすじでした。でも突き詰めれば学業も、ビジネスも、キックボクシングもとてもよく似ているんです。勉強して、自らを鍛えて、パフォーマンスを競うという。
小比類巻 本当にそうですね。次回のBUSHIDOでの越水さんのパフォーマンスに、大いに期待しています。最後にキックボクシングに関して、今後の目標を聞かせてください。
越水 BUSHIDOは、私にとって特別な舞台。必ず、その頂点に立ちます。それは段階を経て70kg級のチャンピオンになり、チャンピオンとして強くなっていきたい、ということです。
──撮影を終え、小比類巻さんがふと「ビジネスのほうは、この先どんなスタイルでいきますか?」と聞いた。すると越水さんは少し考えてこう答えた。「そうですね、そちらは“野武士”でいこうと思います」。野武士。形式にとらわれることなく、自分だけのスタイルを持ち、いつでも戦う準備ができている。それは越水さんに相応しい言葉であり、翻って、BUSHIDOに集うエグゼクティブたちを具現する言葉のようにも、感じ取れた。 [KOHI’s NOTE]
・打ち合いの近距離に怯まないのはラグビー経験の賜物。
・練習で得た良い構えは、普段の良い姿勢にもつながる。
・40代、50代になっても「強くなりたい気持ち」を大切に。
・「EXECUTIVE FIGHT BUSHIDOの頂点に立つ」と明言。
OCEANS8月「街角パパラッチ」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!