
帰宅した息子が靴を脱いだ瞬間、思わず顔をしかめた経験はないだろうか。
「納豆のような強烈なニオイには、皮膚の常在菌が深く関わっています。特に活発な10代はその菌が繁殖しやすい環境のため、適切な対策が必要です」。
そう語るのは、 皮膚科専門医の下方征先生だ。思春期男子の足が臭うメカニズムと、今すぐ実践できる対応策について聞いた。
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下方 征●皮膚科医。渋谷スクランブル皮膚科院長。2004年名古屋市立大学医学部卒業。東京医科大学病院皮膚科勤務を経て2021年に渋谷スクランブル皮膚科を開業。複数の皮膚科専門医による総合的な皮膚診療に従事し、汗に関する悩みの治療経験も豊富。
「納豆のようなニオイ」の正体
思春期男子の足から漂う、鼻をつくようなニオイ。OCEANS世代を悩ませる加齢臭とは、発生のメカニズムが大きく異なるという。
「ミドル世代のニオイの悩みとして代表的な加齢臭は、首周りや耳の裏、背中などから分泌される『皮脂』が原因です。
一方、子供は皮脂の分泌量がそれほど多くありません。足の裏には皮脂腺がほとんど存在しないため、足の強烈なニオイは『汗』に由来すると考えていいでしょう」。
では、あの強烈な足のニオイは、どのようにして生まれるのだろうか。
「本来、足の裏から出る汗そのものに臭いはありません。ところが、汗をかいたままの状態が続くと、足の角質である垢や常在菌が混ざり合い、独特の悪臭が生まれます。
その過程で、菌が汗や垢を分解して生まれるのが、『イソ吉草酸』と呼ばれる皮膚ガスです。納豆を思わせるあの強烈なニオイもこの成分が関係しています。
とくに靴の中は高温多湿になりやすく、菌が増えやすい環境。汗をたくさんかくほど分解の材料も増えるため、臭いがより強くなってしまうのです」。
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