セラミックケース、44.3㎜径、自動巻き。407万9900円/IWC シャフハウゼン 0120-05-1868
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すべての写真を見る 腕時計は小さなプロダクトだが、振り返ればいつの時代も、人類史とそのイノベーションの写し鏡であった。鉄道、潜水、航空からスポーツにいたるまで、計時を通じてテクノロジーの進化を具現してきた精密な道具(ツール)なのである。
さて、IWCだ。このブランドの根幹をなすのはずばり、パイロット・ウォッチである。航空計器の製造に始まり、90年にわたり培ってきた技術を注いだ、充実したコレクションを展開している。
この「パイロット・ウォッチ・ベンチュラー・バーティカル・ドライブ」も然り。だが実は空の上、つまり宇宙で過ごすための時計として開発されたのである。
過酷な環境と温度変化に耐えうるセラミックなどの素材を使用。宇宙空間での専用グローブの着用を想定し、小さなリュウズではなく回転式ベゼルとスイッチによる操作形式を設計した。

白のケースの素材は酸化ジルコニウム・セラミック。黒の回転式ベゼルとケースバックは、チタンの軽さとセラミックに匹敵する高度を持つ、独自開発のセラタニウムだ。そのベゼルと16〜20時位置にあるスイッチにより、ムーブメントの巻き上げやふたつのタイムゾーン設定などを操作する。商用宇宙ステーションの建設を進めるVAST社による宇宙空間でのテストをクリアし、その公式認定を取得している。
数々の革新的技術にも驚かされるが、この時計が心を揺さぶる理由は、「宇宙で過ごす時代がすぐそこまで来ている」というロマンを具体的な形で示してくれるから。文字盤に映るのは単なる時刻ではなく、人類が憧れてきた未来の景色、なのである。
OCEANS7月「Wellness is Wealth」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!