シルクは大島さんが偏愛する素材のひとつ。「3シーズン着用できるシルク100%のニット。着色すると膨らむと思うんですが、これはあえて無着色で仕上げているため、軽い着心地を楽しめます。共地のショーツもラインナップ」。7万4800円/へリル(にしのや 03-6434-0983)
例えば、ブランドでは「ゴールデンキャッシュ」と呼んでいる、繊維長が長い最高級のカシミヤを使った定番ニットがありますが、これは試行錯誤の結果から生まれています。
通常、カシミヤは粗く編み上げることで特有のふんわり感を出すのが一般的。対してヘリルのそれはまったく逆のアプローチを採用しています。繊維長の長い糸に強く撚りをかけて度目を詰めて編んでいき、加工でとろっと柔らかく仕上げていく。その結果、見たことのない商品になるんですよ。
「ゴールデンキャッシュのコットン版というイメージです。繊維長が長い糸を用い、生地は薄めにしながら度目を詰めています」。こちらは柔和な印象のベージュカラーに染色。適度な光沢も特徴で、上品に着こなせるセットアップだ。ニット4万7300円、パンツ6万6000円/ともにへリル(にしのや 03-6434-0983)
そんなふうに職人さんとともに最良を導き出す過程が面白い。糸にしても生地にしても、ひとつ気に入ったものを深掘りしていくと、結局は着色せずに素材本来の色みがいいんじゃないかと思うことが多くて、ナチュラルカラーもブランドのらしさになっています。
デザインは至極シンプルですが、そんな生地や製法へのこだわりが着る人の暮らしを豊かに彩ると信じています。
OCEANS6月「What’s Luxury?」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!