泊まるアート体験
A&A Liam Fuji
岡山市内に、少し変わった宿がある。現代アートの作家と建築家がタッグを組み、家そのものをひとつの作品として設計した宿泊施設「A&A」だ。
現在は、天神町の〈A&A Liam Fuji〉と出石町の〈A&A Jonathan Hasegawa〉があり、どちらも岡山後楽園や岡山城に程近い城下町にある。
A&A Jonathan Hasegawa
このあたりは寺社や老舗が残る街並みに、新しい感性のショップやスポットが少しずつ増え始め、街全体が静かに変わりつつあるエリア。宿で食事を提供しないのも、近隣の魅力的な店を巡り、街そのものを味わってほしいという計らいから。
A&A Liam Fuji
A&A Jonathan Hasegawa
新旧の文化がゆるやかに交ざり合うこの土地の空気を感じながら、作品に泊まるという贅沢を、気負わず楽しみたい。
「A&A」住所:岡山県岡山市北区天神町9-2-1(A&A Liam Fuji)、岡山県岡山市北区出石町1-6-7-1(A&A Jonathan Hasegawa)電話番号:070-1877-1262a-and-a-hotel.com 「20年かけて壊す」美術館

岡山における現代アートの本丸ともいえる美術館が、昨年4月に開館した「ラビットホール」だ。石川文化振興財団の石川康晴さんによるコレクションを軸に、国内外のコンセプチュアルアートを展示する。
その舞台となる建物は「20年かけて壊す」設計で、アーティストの手によって姿を変え続ける。こうしたプロセス自体も、作品の一部となる趣向だ。

館内を巡って気付くのは、作品にキャプションの類がほとんどないこと。先入観を抜きに、自分の感性だけで作品と向き合う時間は、ちょっと挑戦的。
直島の現代美術や倉敷の近代美術とはまた違う、岡山ならではの尖った表現の拠点。訪れるたび、自分の感性が試されるような新しい発見が待っている。
OCEANS5月「デニムは、人だ。」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!