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ヤギ、チーズ、音楽。全部、自然な並び方


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「違和感のあることはしたくないんです」。そう語るのは、ヤギ牧場「ルーラルカプリ農場」の小林真人さん。代々続く酪農家に生まれ、家業を守る責任を背負いながら、乳牛からヤギへの転換を選んだ。

きっかけは岡山の酷暑に弱る牛の姿への疑問だ。夏でも元気なヤギこそがこの場所には自然。結果として、その選択は体に優しいヤギミルクの魅力を伝えることにつながった。


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約20年、この丘でヤギと歩んできた。頭数をたずねると「わからない(笑)」と小林さん。柵の外を歩き回り、人懐っこく寄ってくるヤギたち。その穏やかな暮らしがそのままミルクの味になる。

独学で始めたチーズ作りも、失敗さえも楽しみながら続けてきた。作るのはフロマージュブラン一種。多品種生産が美徳とされる常識を、あえて無視する。「一品なら丁寧に作業ができるし、僕もお出かけがしたい」と、どこまでも自然体。

名物のフロマージュブランを主役に、酒の肴を少しずつ。おまかせ小皿コース 660円〜(写真は3人前)。

名物のフロマージュブランを主役に、酒の肴を少しずつ。おまかせ小皿コース 660円〜(写真は3人前)。


店内では、このチーズを使った料理やナチュラルワインを提供する。「チーズがあるのにワインや音楽がないのは不自然だから」と小林さん。

壁を埋め尽くすのは、ここを訪れた飲食店や小林さんの友人たちの店のショップカード。岡山から全国へ、その縁の広がりに驚く。

壁を埋め尽くすのは、ここを訪れた飲食店や小林さんの友人たちの店のショップカード。岡山から全国へ、その縁の広がりに驚く。


お酒を嗜まなかった小林さんだが、12年ほど前に飲んだナチュラルワインがきっかけで、これに開眼。店でも扱うように。セレクトの基準は単純明快で、「ここで飲んで美味しいかどうか」。

お酒を嗜まなかった小林さんだが、12年ほど前に飲んだナチュラルワインがきっかけで、これに開眼。店でも扱うように。セレクトの基準は単純明快で、「ここで飲んで美味しいかどうか」。


料理や音楽も、チーズを美味しく味わうためのもの。ここではそれらが、ただ違和感なく並んでいる。
「Rural Caprine Farm」
住所:岡山県岡山市東区草ケ部1346-1
電話番号:086-297-5864
yagimilk.com

吉澤健太=写真 中川 滋=編集・文

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