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どこの海の海水でも塩の味は変わらない

自宅に併設したビニールハウス。真夏には80℃以上もの高温になるという。

自宅に併設したビニールハウス。真夏には80℃以上もの高温になるという。


海からしかできない塩は、人の手が入り同じ海水から1万種類ができる。美しい海だから美味しい塩ができるといった考えは正しくない。
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「検査をして安全な水質であることが確認された海なら、僕が採取している愛知県の海水でつくる塩も、淡路島や日本が多くを輸入しているオーストラリアの海水でつくる塩も条件は同じ。異なる味を生むのは、天日塩を手掛ける塩職人の腕でしかないんです。

その職人の数が日本では少なくなっている点も解決すべき課題なのですが、塩に対して誤解を生むような表現を目にすることが少なくない状況にも課題を感じます。もし仮に“ここでしかつくれない塩”という謳い文句があり、“美味しさに感動したから自分もつくりたい”と考えた場合、まず頭に浮かぶのは“その地に移り住まないとならない”ということ。簡単には行動できなくなりますよね」。

「塩を通じて日本を守る」を使命とし、最優秀賞および文部科学大臣賞を受賞した世界青少年「志」プレゼンテーション大会への参加や、小中学校への給食用の塩の寄付など、塩づくり以外の取り組みにも積極的に向き合う。

「塩を通じて日本を守る」を使命とし、最優秀賞および文部科学大臣賞を受賞した世界青少年「志」プレゼンテーション大会への参加や、小中学校への給食用の塩の寄付など、塩づくり以外の取り組みにも積極的に向き合う。


四方八方を海に囲まれていながら、日本の塩の自給率が低いことを含め、正確な情報発信で理解者を増やしていきたい。そのため最近では自治体に招聘されて講演を行ったり、地域の学校に食育を目的に塩の寄付をしている。
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こうしたアクションもまた、塩の自給率を高める役目を担い、ひいては安定した社会づくりへの貢献となる自らの使命だと、内田さんは強く感じている。

OCEANS5月「デニムは、人だ。」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック

浜田智則=写真 小山内 隆=編集・文

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