アーケードがなくなりドヤ街としての面影も薄れていった

山谷には「いろは会商店街」という大変長いアーケードの商店街があった。2000年頃には既に大半のお店がシャッターを閉じていたが、アーケードがあると雨風に当たらずに済むため、ホームレスが布団を敷いて寝ているのが目立っていた。日中は、ホームレス同士、花札をやっている姿もよく目についた。
商店街の入り口には酒屋とお酒の自動販売機があり、そこで酒を飲んで泥酔している人が多かった。ワンカップを飲んでは、床にコップを叩きつけて割るのでそこら中ガラスだらけだった。近くには“マンモス交番”と呼ばれる、大きめの派出所があるのだが基本的には放置しているようだった。

かなり前に酒の自動販売機はなくなったし、2018年には商店街全体のアーケードも取り外されてしまった。アーケードが撤去されると、商店街というまとまりは一気に薄れる。徐々に、普通の住宅街になっていくのだろう。
それは、街全体としても言えることだ。時間とともにドヤ街らしさ、かつての面影はますます薄れていき、いつしか誰もそこがかつて喧騒に包まれた場所だったと気付かなくなるのだろう。
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