アルフレド・ロストガード、フェリックス・ベルトラン、レネ・メデロスといったOSPAAALのデザイナーたちは、ポップアート、コラージュ、政治的象徴、アイロニー、視覚的な攻撃性を、奔放に混ぜ合わせた。ここから何を感じ取る?
ラムダン・トゥアミの「欲しいものは、だいたい買えるけど。」とは…… ▶︎
すべての写真を見る おれは1995年からOSPAAALのポスターを集めている。「アフリカ・アジア・ラテンアメリカ人民連帯機構」の略称で、66年、キューバのハバナに設立された。
政治、イデオロギー、グラフィックデザインが強く結びついていた時代だ。彼らは「Tricontinental」という出版物を発行し、各号には折り畳まれたポスターが同封されていた。
気がつけば、同じイメージを何度も何度も、見続けてきたことになる。不思議と飽きることがない。それは稀少だからでも、価値があるからでもない。最初から、「何かを伝える」ためにデザインされたものだからだ。
ブランディングもアルゴリズムもない時代に、優れたグラフィックデザイナーたちがアフリカ、アジア、ラテンアメリカの実情を、大胆でラディカルに描いた作品群。2026年の今見ても、まったく色褪せていない、とおれは思う。
長い文章や説明に頼らず、強い色、鋭い象徴、直接的なメッセージ。スペイン語がわからなくても意味は伝わる。読者は届いたら広げて、壁に貼る。
今改めて感じるのは、これらのポスターが決して見る者を誘惑しようとしていないことだ。OSPAAALのデザイナーたちは、ブランドのために仕事をしていたわけじゃない。満足させるべきクライアントも、狙う市場も、追いかけるトレンドもない。その自由さは、はっきりと作品に表れている。
即座に「いいね」され、すぐ忘れられていく無数のイメージに囲まれた今の世界で、このポスターは、グラフィックデザインが持ちうる別の姿を思い出させてくれる。
能弁で、ときに不穏。なめらかで無害なものばかりの今の社会で、この抵抗はとても新鮮だ。
ラムダン・トゥアミ●1974年、フランス生まれ。香水ブランド、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーを立ち上げ成功に導き、その後LVMHに売却し富豪になる。趣味は買い物。特にヴィンテージの家具に目がない。
OCEANS4月「Shopping Manual」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!