
登山家としてはもとより、国内外で大規模な災害が発生した際の積極的な支援活動でも知られる野口 健さん。
自ら被災地へ赴き、多くの避難所でサポートを行なっていく中で感じた、日本における災害支援の問題点とは何か。その課題に、我々はどう備えるべきか。
3回目は、大規模地震が発生するたびに現場支援を行ってきた野口さんが実感した「防災に使えるアウトドアアイテム」を聞いた。
▶︎1回目:野口 健が語る“避難所のリアル”▶︎2回目:「SNSを上手く活用せよ!」令和の防災 話を聞いたのは……
野口 健さん●1973年生まれ。アルピニスト。1999年にエベレストの登頂に成功し、当時の7大陸最高峰世界最年少登頂記録(25歳)を樹立。以降、ヒマラヤの清掃登山や富士山の環境問題などに取り組む。また、大規模災害発生時には自身のNPO法人や登山家としての知見を活かし、寝袋の配布やテント村の設営など、迅速かつ実効性の高い支援活動を展開している。
冬山用の寝袋で確実な防寒対策を!
画像提供:東北地方整備局震災伝承館
災害発生後、避難所へ行くにせよ、自宅避難をするにせよ、欠かせないのが寒さ対策だ。そこでまず、寝袋は絶対に用意しておきたい。
「避難所の体育館も、もちろん暖房は効いています。ただし広いうえに、人の出入りが多いこともあって、どうしても気密性が低くなります。したがって、十分な暖かさは期待できません」。
中でも2024年1月に発生した能登地震では、避難所の体育館の温度が2.2度とかなり低温で、唇が青くなっている人がほとんどだったという。
ちなみにその際、野口さんが届けたのは「冬山用の寝袋」。“極寒”にも耐え得るスペックを備えたものだと、より安心だ。
2024年能登半島地震で支援した寝袋
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