▶BMWの新世代車の写真をすべて見る!都会の喧騒を離れ、目の前に広がるのは箱根・芦ノ湖の青と緑。リゾートホテルを拠点にした試乗会で、BMWの現行ラインナップを一気に体感する。
BMWが語ったのは単なるドライブではなく、未来へのドライブだった。2030年までに製品ライフサイクル全体でCO₂を40%削減し、2050年には実質ゼロへ。
マルチパワートレイン戦略(ICE:ガソリン車/MHEV:マイルドハイブリッド車/PHEV:プラグインハイブリッド車/BEV:電気自動車/FCEV:燃料電池車)をそれぞれに推進し、この100年に一度と言われる変革期を、積極的に駆けぬけようとしている。
BMWはグループ全体でBEVを15モデル展開中。昨年は販売台数の6台に1台がBEVとなった。さらに今後2年間で6モデルを追加予定。一方でFCEVは1979年から研究を続け、2023年にはiX5 Hydrogenによる実証走行を世界各地で行っている。
そして今秋のジャパン・モビリティ・ショーでは、アジアで初お披露目となる「ノイエ・クラッセ」第1弾として、新たなデザイン言語を纏ったiX3が登場した。これを皮切りに、BMWはいかにして次の時代を切り拓こうとしているのかを、力強く示してみせたのだ。
一方で、5シリーズを筆頭とした定番の基軸モデルはもちろん、MINIファミリーのラインナップも着実にアップデートを継続。最先端と日常が、同じテーブルの上に並ぶように選べる。
それこそが、BMWの導き出したひとつの答えなのである。
超ハイスペック万能ワゴン「M5 ツーリング」が日本初上陸
「BMW M5 Touring(PHEV)」。車両価格:2048万円〜。V8ツインターボ+モーターで合計727psを誇るPHEVは、ワゴンの積める余裕とMの猛々しさを兼ね備えた“万能ジェントルビースト”だ。
芦ノ湖の大自然にも負けないインパクトを放つのが、新型M5ツーリング。7代目にしてついに日本初上陸だ。快適性&積載性も抜群なツーリングボディにPHEVをまとったM謹製パワーユニットを組み合わせる。ホイールベースはなんと3m超え。
アクセルを踏めば、穏やかなワゴンが一転、獰猛なモンスターに。約2.5tとは思えない身のこなしで、箱根のタイトターンでも鼻先は軽く、AWDと電子制御ダンパーが即座に姿勢を整える。
重厚さの中にも軽快な気持ち良さがあるあたり、やっぱりM。
後輪寄りのM xDriveは純FRモードまで選べるし、ブースト機能やM Driver’s Package(ロマン溢れる制限速度305km/h引き上げ!)といった“遊び心”も健在。
街ではラグジュアリー、高速に出れば俊足エクスプレス。そして山道では機敏な猛獣。大人の週末に向き合う多面性が、このM5ツーリングの真骨頂だ。
荷室は通常500L、後席を倒せば最大1700L。パワートレインはV8ツインターボ+モーターの「Mハイブリッド」。最高出力727ps、トルクは1000Nm。バッテリー容量は22.1kWhと、普通充電に対応し、EV走行は約70kmに達する。
“電気の力”は、すでにMモデルの新たなアイデンティティへと結び付きつつある。
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