インナーでもアウターでも使える一着

今回のコラボがユニークなのは、インナーダウンの領域を超え、アウターとしても成立する“境界線のなさ”にある。
ホワイトマウンテニアリングが培ってきたパターン設計を採用し、ボリュームを抑えながらも立体的なフォルムを実現したことで、薄手のコートやシェルの下に着てもシルエットを崩さない。一方で、1枚で外に出てもサマになる存在感がある。

背面にはカラビナを備え、サイドにはファスナースリットを配した。道具としての使いやすさ、アウトドアブランドならではの視点が端々に光る。機能性だけでなく、着こなしのアクセントにもなる“見せるディテール”が随所に取り入れられている点も面白い。
両者はこれまでも半纏タイプのダウンなど、他にはないアプローチでコラボレーションを重ねてきた。だが今年のモデルは、より日常のワードローブに寄り添いながら、ミニマルかつ都会的な印象を強めている。過度な主張を避けながら、素材・構造・機能の掛け合わせによって新しい価値を生み出しているのだ。
3/3