芸人人生とリンクする一本との出合い

──デニムにハマったきっかけを教えてください。

きっかけと言うか、僕らの世代にとってはデニムは空気みたいなもんだったんですよね。（笑）。’90年代に青春を過ごした僕らにとって、木村拓哉さんや浜田雅功さんの存在は本当に大きかった。テレビをつければ、デニムにスニーカーやブーツで颯爽と登場するスターたちの姿があって、自然と「自分もあんなふうになりたい」って憧れていました。

だから、ファッションの入口は常にデニム。今でも、「何か買おう」と思ったら、まずデニムに手が伸びてしまう。それくらい、僕にとっては基本の一着です。

──お気に入りのブランドはありますか？

もちろん「リーバイス」や「リー」といった定番ブランドも大好きですし、最近は今着ている2ブランドのデニムが好きです。特に日本ブランドが好きなんですよ。というのも、僕らより少し上の世代、40代後半くらいの人たちが、当時夢中になったヴィンテージを、糸・染色・縫製・ミシンまでこだわって再現しているんです。



──サイズ感や穿き心地、“感覚の合う”ブランドって重要ですよね。

まさにそれです。サイズ感や生地の硬さ、色落ちの仕方って、人によって合う・合わないがあるじゃないですか。だから、「このブランドだったら間違いない」っていう信頼できる感覚値がすごく大事。

僕にとってはジェラードやTCBがまさにそれ。どちらも、ただのファッションアイテムじゃなくて、背景にストーリーがあるデニムなんですよね。それを纏うことで、自分のテンションが自然と上がってくる。そういう服は、やっぱり特別ですよ。