OCEANS

SHARE

マイベスト③ 自家製手もみ麺 鈴ノ木の「冷たい煮干しぶっかけ(塩)」


advertisement

ラストを飾るのは名店中の名店として人口に膾炙している「自家製手もみ麺 鈴ノ木」さん。最寄駅は西武池袋線の狭山ヶ丘駅。

近年では、いわゆる“名店”とされる店でも積極的に「冷やしラーメン」が提供されています。本当に冷やしラーメンという食べ物が市民権を得た証左と言えますね。


advertisement

さて、「鈴ノ木」さんでは春夏秋冬でそれぞれ煮干しメニューを提供しており、夏が冷やしという構成。この「冷たい煮冷やしぶっかけ」は「塩」と「醤油」と選べるので、女将さんオススメの「塩」に〆茶漬けセットを注文。

ちなみに提供時期は秋のラーメンで使う“秋刀魚が出てくるまで”となっております。



見てください、このビジュアル。ローストビーフがトッピングされており、実に色鮮やか。中央に配された薬味の緑も華添えます。

スープは煮干しのうま味がこれでもかと抽出された大傑作。飲めば飲むほど、その深みに心酔させられます。大葉や茗荷、三つ葉などの薬味により舌がリセットされ、何度も何度も煮干しスープに繰り返し魅了されてしまいます。シンプルながら最高のギミックと言えますね。



そして出汁氷の存在により、スープの濃度はキープされます。それだけでなく、序盤より後半にスープ温度が下がり、食べ終わりにおける“涼”が段違いです。自家製の平打ち麺は結果としてしっかり締められている形となりますが、小麦の風味高く、のびやかな食感も残っております。ローストビーフによる満足感のアップも最高の工夫。

そして〆として茶漬けにすることができます。なんという完璧な布陣でしょうか。最初から最後まで驚きと感動を与えてくれる一杯でした。



冷やしラーメンは一部エリアのご当地的な食べ物から、徐々に市民権を得て全国で浸透してきております。

SUSURUくんが紹介してくれた「ビスク」さんのように、夏季限定で冷やしラーメン専門店に業態変更したり、西荻窪の冷やし中華専門店「HiyaChu」さんのように通年の専門店も今後増えていくのではないでしょうか。今後、益々の進化が楽しみなジャンルを見守っていきたいと思います。

自家製手もみ麺 鈴ノ木
住所:埼玉県所沢市狭山ケ丘1-3003-83
営業:11:30〜15:00
定休:火・水曜
X:@suzunoki0802

尾瀬 惇=写真・文 池田裕美=編集

SHARE

advertisement

次の記事を読み込んでいます。