計器由来による唯一無二の独創性

形態は機能に従う、あるいは、最小限が最大の美を生むーー とは、機能美を表す言葉だが、ベル＆ロスもまた、こうした美意識を重視した時計ブランドである。

クリエイティブ・ディレクターのブルーノ・ベラミッシュの自在な発想力により、さまざまな計器から構成される航空機のダッシュボードをモチーフに、角型ケースの「BRシリーズ」を誕生させており、今もなお世界中で独自の地位を築いている。

2017年に登場した角型の「BR-03 ダイバー」は、ベースモデルであるBRシリーズのディテールを踏襲しながら、逆回転防止ベゼルやグラフィカルなアワーマーカーなどを装備し、ほかにない個性的な形状のダイバーズウォッチとして人気を博してきた。

設計上難しいとされる角型時計の高防水化についても、ブランド誕生から培ってきた高い技術力をもって実現させている。



そうした流れを汲みながら、2024年のモデルチェンジにより国際規格のISO6425に準拠しつつ、300m防水や54時間のパワーリザーブなど、機能面でもさらなる高みに到達したのが、ここに紹介する3本となっている。

これらのモデルは、これまでに培ってきた高い技術と、その上に成り立つ独創性を備えており、固定観念に囚われない「自由な男」としてのパーソナリティを腕元で表現する点でも、最良の相棒となるはずである。

コーディネイトを彩るアクセント役としても有用！

ブラックを基調としたセットアップスタイルの腕元にスーパールミノバのグリーンが映える。腕時計「BR-03 ダイバー ラム アウトライン」セラミックケース、300m防水、42mm角、自動巻き。82万5000円／ベル＆ロス（ベル＆ロス 銀座ブティック　03-6264-3989）、ジャケット1万4990円、Tシャツ4990円、パンツ1万990円／すべてアンフィーロ（オンワード樫山　03-5476-5811）

かつて、BRシリーズの元祖的モデル「BR-01」（現在は廃盤）が、ラルフ ローレンの広告ビジュアルに採用されたというストーリーが証明するように、ファッションとの相性の良さは抜群だ。

最初に紹介したい「BR-03ダイバー ラム アウトライン」も、ダイバーズウォッチに不可欠な、視認性の高いアワーマーカーに対して、そのアウトラインをなぞって高性能な夜光塗料のスーパールミノバが塗布されており、そのギミックがそのままソリッドなデザインとして目を引く一本となっている。

ブラックセラミックスのケースに浮き上がる、スーパールミノバのネオングリーンが、モノトーンコーデの腕元に彩りを添えてくれるのだ。

カラーダイヤルの時計として、同色を拾ったアイテムをスタイリングに取り入れるとうまくまとまるはず。腕時計「BR-03 ダイバー フルラム セラミック」セラミックケース、300m防水、42mm角、自動巻き。82万5000円／ベル＆ロス（ベル＆ロス 銀座ブティック　03-6264-3989）、シャツ4万4000円／ヘリル（にしのや　03-6434-0983）、Tシャツ3990円／アンフィーロ（オンワード樫山　03-5476-5811）、パンツ3万9600円／タンジェント　050-7110-1773

こちらの「BR-03ダイバー フルラム セラミック」は、前述の「アウトライン」同様にブラックセラミックスケースを採用。一見、シンプルなサックスブルーのダイヤルに見えるが、実は、ダイヤル全面にブルーのスーパールミノバが塗布されているのだ。

黒で縁取られたアワーマーカー内部に塗布されたグリーン発光のルミノバと共に、暗い場所では異なる色調に輝くというギミックだ。

太陽の下では、爽やかなブルーのダイヤルが、着こなし全体に明るさを与えてくれ、海男風のスタイリングにもよく似合う。

ダイヤルに合わせて、ホワイト＆エクリュ＆ベージュ系のグラデーションに。ダイヤルの白とスティールの輝きが、ほどよく映える。腕時計「BR-03 ダイバー ホワイトスティール」セラミックケース、300m防水、42mm角、自動巻き。67万1000円／ベル＆ロス（ベル＆ロス 銀座ブティック　03-6264-3989）、シャツ4万7300円／ボブ（タキヒヨー　03-5829-5671）、タンクトップ3850／JEモーガン（ライオンキングジャパン　03-3470-5421）

最後に、ホワイトダイヤルが柔和な印象のステンレススティールモデル「BR-03 ダイバー ホワイト スティール」をご紹介。

今にも光り輝かんとするスーパールミノバと、ラッカーによるホワイトのダイヤルとの微妙な色調の違いが、個性的な印象に。ブラックのセラミックベゼルとスティールとのコントラストも相まって、上品さも兼ね備えている。

柔和な顔立ちのこのモデルには、優しげなニットアウターを軸にしたグラデーションコーデなどがおすすめ。控えめながらもプレゼンスのあるアクセサリーとして、絶妙な存在感を与えてくれるだろう。

デザイン的に秀逸な3つのモデルが、スタイリングに広がりをもたらしてくれることは間違いなさそうだ。