イタリア人は家でジェラートを食べない?
「イタリアの自宅にはアイスクリームが必ず置いてある」という話を聞いて、多くの日本人は「ジェラートのことかな?」と思うかもしれない。しかし、実はイタリアの多くの家庭で常備されているのは、みなさんが想像する「ジェラート」とは少し違う。

イタリアのスーパーに行くと、さまざまな冷凍デザートが並んでいる。その中で、多くの家庭で食べられているのは、日本で言う「カップアイス」や「箱入りアイス」に近いものだ。これらは、工業的に生産されてジェラートのように毎日手作りされるものではない。味のバリエーションも豊富で、子供から大人まで楽しめる定番のフレーバーが揃っている。

もちろん、家庭で手軽に楽しめるこれらも美味しいけど、これは観光客がジェラテリアで味わう「職人が毎日手作りするジェラート」とは違う。イタリア人にとって、ジェラテリアで食べるジェラートは、ちょっとしたご褒美や特別なデザートなのだ。自宅で気軽に楽しむものと、外で味わう専門の味は、やっぱり違う。

日本で「ジェラート」と呼ばれるものは、ほとんどがイタリアの伝統的な製法とフレーバーに影響を受けている気がする。でも、イタリア本場のジェラートとまったく同じかと言われると、いくつかの違いがある。
イタリアのジェラテリアでは、毎日新鮮な素材を使って手作りされることが一般的。職人の腕によって、その日の気温や湿度に合わせて微調整されて最高の状態のジェラートが提供される。日本では、機械化された工場で大量生産されるものも多く、素材選びや作り方が本場イタリアの職人のこだわりとは違う場合もある。

そして、日本のジェラートには抹茶や桜など、日本ならではの素材を取り入れたユニークなフレーバーがある。一方、イタリアのジェラートは昔ながらのフレーバーが中心で、素材そのものの味のクオリティを重視する。
さらに、イタリアではジェラートはコーンまたはカップに盛られて、シンプルな形で提供されることが多い。日本ではデコレーションが施されたり、他のデザートと組み合わせたりすることも珍しくはない。
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