マイベスト③ La maison du Ramen ビスクの「冷やしオマール海老ラーメン」

最後は、JR東十条駅から徒歩6〜7分ほど、環七通り沿いに佇む「La maison du Ramen ビスク」。
フレンチのエスプリを感じさせる濃厚スープと、夏限定で提供される冷やしラーメンの完成度の高さを誇る、知る人ぞ知る一軒です。
店主ご夫婦が営むこのお店は、夏の時期になると“冷やしラーメン専門営業”へと切り替わります。複数ある冷やしメニューの中でもイチ推しは、「冷やしオマール海老ラーメン」。

スープ・タレ・油すべてを冷蔵庫で冷やし、麺を茹でた直後から氷水で瞬時に締める。その徹底した冷製へのこだわりからも、一杯ごとに注がれる熱量が伝わってきます。

真っ先に目を奪われるのは、透き通るガラスの丼に注がれた赤みがかったスープの色合い。ひと口飲んだ瞬間、冷たい温度とともに立ち上がるのは、まさにオマール海老の奔流。
甲殻類特有の甘さとビター感が共存したスープは、しっかりとした魚介の下支えもあり、冷やしでありながら分厚い旨味の層を形成しています。
温度が低いからこそ、ダイレクトに風味が鼻に抜け、香りの立体感までもが一層クリアに際立ちます。

麺は中細のストレート麺。氷水でキリッと締められ、表面はツルリとしつつもコシがしっかり。スープとの絡みも申し分なく、すすり込むごとに海老の香りが鼻腔をくすぐり、余韻まで美味しさが続きます。
紫玉ねぎやスプラウトといった薬味類も秀逸。スープに溶け出すことで、さらなる香味のアクセントを加え、冷製ラーメンとしての完成度をさらに引き上げてくれます。

La maison du Ramen ビスクの冷やしラーメンは、単なる季節限定メニューに留まらず、“冷やしだからこそ引き出せる旨味”に真正面から向き合った、意欲作であると感じました。
徹底して冷やすことで生まれる輪郭のある味わい。口の中で香りが立体的に膨らみ、冷たさの中に情熱を秘めた、真夏のご褒美のような一杯です。

ご夫婦で営まれる温かな空気感もこの店の魅力のひとつ。夏だけのこの冷やしメニュー、ぜひ心が求めたタイミングで味わってみてください!
公式SNSなどで提供状況をチェックの上、是非足を運んでみてください。
La maison du Ramen ビスク住所:東京都北区東十条4-10-6営業:11:00〜14:30L.O. 金曜は夜のみ18:00〜20:30L.O.定休:月・火曜X @Ramen_Bisque