「格好いい父であること」は、もう諦めた!?
「格好いいお父さんでありたい、と思うことはもう諦めているかもしれません(笑)。実際、どう考えても格好良くないですし、格好悪いところもダメなところも全部見せちゃっていますから」。
スクリーンや舞台上の役者や紅白出場経験のある歌手として、あるいはトミー ヒルフィガーを着こなすモデルとして、八面六臂の活躍をする父・大泉 洋は、傍目では“自慢の父”であるようにも思える。
「いや、紅白で歌うのはもうやめて、って言われています(笑)。娘がとんでもなく緊張したらしいんです。『来年は札幌に早めに帰ろう』って真剣に言われました」。
ローゲージのニットシャツにビビッドなTシャツを重ね着。オリーブグリーンのリラックスパンツを合わせて、エレガントななかに骨太なスパイスを投入。シャツ1万9800円、中に着たTシャツ8800円、パンツ1万9800円、シューズ3万8500円/すべてトミー ヒルフィガー 0120-266-484
これまで大泉さんが演じたなかでも、筋ジストロフィーを患った鹿野靖明さんの半生を描いた映画『こんな夜更けにバナナかよ』の存在は大きかったそうで、我が子への思いも変えたという。
「何者にも媚びない鹿野さんの生き方は衝撃的でしたね。何事も卑下する必要ってないんだなと。自分でできないことがあるのはしょうがないんだから、頼るしかない。他人に迷惑をかけることを恐れない姿勢や、“俺から学ぶことだってあるだろう”という問いは、自分の価値観を変えてくれました。
日本人には、恥の文化があるじゃないですか。“人に迷惑をかけるな”って。でも、この作品に出会って以降は、娘にそう言わなくなりました。君も人に頼れるところは頼っていけと。そして、人に頼られたら、助けてあげられる人になりなさいよ、って伝えています。あの仕事は僕の生き方に変化をもたらしてくれました」。
まさに今月公開されたばかりの映画『かくかくしかじか』も、漫画家・東村アキコさんとその恩師との関係のなかで、人と人とのつながりを描いた作品だ。
「今は、年が離れた者どうしのコミュニケーションがおっかなびっくりという時代になってしまいました。ところが、この作品で描かれる先生と生徒という関係は、今で言えば、ハラスメントにあたってしまうかもしれませんが、心と心が通っている。
どこか羨ましく思える部分もあるんですよね。人と人とが同じ方向を見てぶつかり合うことは、大事なのかなと思います。もちろん信頼関係があったうえで、ということなんでしょうけど」。
多くの作品に出会い、そして、感じたことを我が子にも伝えていく大泉流の子育て術。娘さんも、父親から多くのことを学んでいることだろう。
マルチストライプのBDシャツと細身のデニムで大人なプレッピースタイルに。シャツ1万7600円、中に着たTシャツ1万1000円、パンツ1万7600円、シューズ1万6500円/すべてトミー ヒルフィガー 0120-266-484
「娘が成長するにつれて、少しずつ子育ても手を離れていきますから。そのなかで自分の時間というものもまた増えていくんでしょうね。役者という仕事は、幸いにして、年齢関係なく、その時々のハマり役もありますから、自分にいろいろインプットしていきながら、いい仕事ができたらいいなと思っています」。
仕事を通じて多様な “格好良さ”に触れながら、男としても父としても変化していく「大泉 洋」。トミー ヒルフィガーを纏った次に見せる姿も、きっと我々を楽しませてくれるに違いない。
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