イノカ 取締役CAO 増田直記さん。デニム1万2100円/エドウイン 0120-008-503、カーディガン3万6300円/ロンハーマン 0120-008-752、カットソー1万6500円/エヌ ヴィビー(アテンション・ジャパン・プロダクツ 03-5724-3730)、スニーカー2万4200円/クレイ(リーガル コーポレーション 047-304-7261)
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すべての写真を見る 海が汚れると、真っ先に影響を受けるのが海洋生物たちだ。それはやがて私たち人間の営みにも波及するため、海の生物をつぶさに観察することが重要となる。
だが、それは簡単なことではない。毎日海に潜って生き物の様子を眺めることは、現実的には難しいからだ。
しかし、海が実験室にあれば、それは可能である。そんな夢のようなことを独自の技術で実現させたのが環境移送ベンチャー、イノカの共同創業者である増田直記さんだ。
「私と共同創業者の高倉は、根っからの生き物オタクであり、ずっと趣味でアクアリウムをやっていました。それが起業につながったのも、まさに“好きが高じて”です。
現在は生き物に関する課題がたくさんあるのに、なぜ解決できないのか?こんなに価値のある生き物たちがいなくなってしまっていいのか?その解決策の一助になれればと、イノカを起業したのです」。
創業の経緯をこのように語る増田さん。そこには生き物への深い愛が見てとれる。そんな増田さんだからこそ開発できたといえるのが、イノカ独自の「環境移送技術」だ。
「弊社が開発した『環境移送技術』とは、言うなればAIやIoTを駆使し、水槽内に任意の自然環境をエンジニアリングする技術です。
そこで重視しているのが生物的、物理的、化学的という3つのデータ。それぞれがどう環境に影響しているかを紐解くことで、より自然に近い海の環境を再現できます。そして、例えば化学薬品の影響調査といった、実際の海では難しい研究も行えるのです。
また自社で運営している環境教育イベントでも活用します。子供たちが生き物や自然を好きになるきっかけになってほしい。資料や映像よりも、目の前の“リアルな生き物”のほうが伝わりますからね。
生き物が好きになれば、環境問題も自分ごととして捉えられるはずです」。
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