所有するサーフボードは11枚で気分や波の状況に応じて使い分けている。近年ヘビーユースしているのは左から2枚目。進藤晃プロが主宰するブランド、APPRENのツインフィン。また「ボトムターンから鋭角にターンして波を刻みたい」という気分が募り最近入手したのは左端。五十嵐カノアが先頃移籍して話題のオーストラリア発ブランド、JSサーフボードで世界最高峰のシーンでしのぎを削るコンペティターが信頼を置く1枚だ。
実は一度、大学入学が目的で東京に出てきて10年くらい海から離れたんです。
地元・福岡時代は、11歳で始めたサーフィンや、スケートボード、バンドとかを楽しんでいたんですが、どこかで「しっかりひとつのことに集中しないと、どれもダメになる」という焦りがありました。とはいえサーフィンで食べていくのが難しいことは地元の先輩や仲間から感じていて。
なので、ファッションデザイナーとして食べていけるまで仕事に集中しようと決め、20代はサーフィンを我慢したんです。
紫外線がきつい海に必須のサングラスは、べっこう柄フレームを愛用。ともにヴィンテージだ。
その甲斐あって26歳で起業し、ビジネスも順調に伸ばすことができました。そして27歳になった2000年に。サーフィンへのスイッチが再び入ったのはそのときですね。
「アルマゲドン、来ないじゃん」って。これ、まじめな話なんです。
世代的なものか、ずっと1999年に地球が滅ぶと思っていました。子供時代からそんなテレビ番組があったし、これは大変だと生き急いだんですよね。
でも地球は滅びない。すごく頑張ったわりに何も起きず、心が枯渇した感じもあったし、「もっとのんびりやって、32歳くらいでの起業でもよかった」とか、本気で思いました。それで「だったらサーフィンしよう」と再開したんです。
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