レクサスRZは、システムを丸ごと入れ替え

新型「レクサスRZ」。トヨタ車の中では最も大きなBEVだが、それでも全長は約4.8m。「レクサスRX」(約4.9m)よりちょい短いサイズのBEVだ。
最後に「レクサスRZ」。2023年から日本でも販売されているが、こちらもマイナーチェンジを受けた。それもBEVシステムが丸ごと入れ替わるというビッグマイナーチェンジだ。
モーターの出力は増し、それでいて最大航続距離は4WDで約14%(500km)、2WDで約20%(575km)に向上。さらに、充電システムの見直しで充電時間は最大30分以上短縮された。
新グレードの「550e F SPORT」はシステム総合出力で407.8馬力を発揮する。
また、レクサス初のステアバイワイヤシステムが設定されたことも注目の一つだ。これは、ステアリングとタイヤが物理的に繋がっておらず、代わりに電気信号で操舵するというもの。物理的な操舵よりも瞬時かつドライバーの意のままに車を操りやすくなる。
合わせて4WDのシステムも見直され、まるで運転が上手くなったかのように、ひらりひらりとカーブを駆け抜けられるようになるらしい。
航続可能距離は「550e F SPORT」(4WD)が450km、「500e」(4WD)が500km、「350e」(2WD)が575km。
さらにギアが不要なBEVなのに、疑似マニュアルシフトが設定され、マニュアル車のような感覚でBEVを操ることができるという。
……という具合に、マイチェンとは思えないほどガラッと変わった新生RZ。こちらも2025年秋から順次「各地域で販売」が開始されるという。もちろん、日本にも新型が登場するはずだ。
ステアバイワイヤシステム搭載車には飛行機の操縦桿のようなステアリングが備わる。
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アメリカ発の関税旋風が吹き荒れ、BEV一辺倒だったライバルが戦略の見直しを迫られるなど、2021年時点とは大きく異なる状況になっているが、この先も「トヨタが正しかった」と言わしめるのか。まずはこの3台の日本登場を待ちわびたい。