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「守るものがないから、挑める」


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さらに驚かされるのは、その“執着のなさ”だ。

「僕は、人間関係以外に守るべきものがないんです。家が燃えても“しょうがないか”って思える」。

多くの人が無意識に抱える不安や執着に、天心は縛られない。
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「守るものが多い人ほど、逆に弱いと思うんです。崖っぷちに立ってる方が、自分は燃えるし、面白いって感じられるんです」。



「ボクサーに転向して、幅を見せているなという感じがします。キックの時代は、“天才”って言葉で集約されていたのが、いまは泥臭さというか、うまくいったり、いかなかったり。そんなところに“人間らしさ”を見せられてる気がして。自分でも、そう思います」。


結果よりも挑戦し続ける。それこそが、那須川天心という人間の核だ。どれだけ注目されても、何も持たなくても、前に出て戦う。その姿勢にこそ、今の時代に失われつつある、芯のある強さが宿っている。
那須川天心⚫︎1998年8月18日生まれ、千葉県松戸市出身。身長165cm、体重55kg。帝拳ボクシングジム所属のプロボクサー。

5歳で極真空手を始め、小学5年生でキックボクシングに転向。2014年、15歳でプロデビューを果たすと、その圧倒的な実力で数々の王座を獲得。無敗のまま“神童”と呼ばれ、キック界を席巻した。2022年6月、日本格闘技史に残る一戦『THE MATCH 2022』でK-1王者に勝利し、キックボクシングに別れを告げる。翌2023年、正式にボクシング転向を表明し、4月のデビュー戦で日本ランカーを下して鮮烈なスタートを切った。

2024年10月、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦に勝利し、ボクシング転向5戦目で初タイトルを獲得。さらに、2025年2月には元WBO世界王者ジェイソン・モロニーとの大一番に判定勝ちを収め、WBC世界ランキング1位、IBF世界ランキング4位にランクイン。ジャンルを超えて進化を続ける“挑戦者”は、今、世界の頂点へと歩みを進めている。

試合情報
Prime Video Boxing 13 那須川天心 世界前哨戦
6月8日(日)有明コロシアム
プライムビデオで独占ライブ配信予定

佐藤ゆたか=写真 軍記ひろし=試合写真 池田鉄平=取材・文

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