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悪夢ばかりを見てしまう……それはストレスのサイン!

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――悪夢にも重要な役割があるとはいえ、あまりにも見る頻度が高いと滅入ってしまいそうです。悪夢を見やすい時は、何か原因があるのでしょうか?
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そもそも夢は、その人が実際に経験したことや感情を材料にして作られるオリジナルストーリーで、基本的には現実世界とリンクしているんです。そのため、悪夢を頻繁に見る場合、その人が何らかの問題や悩みを抱えていたり、ストレスが強い状況下にあると考えられます。

ストレスには2種類があり、1つ目は心理的ストレスです。現実世界で仕事や人間関係のプレッシャーがあるときや、何らかのノルマを達成しなければならない状況のとき、夢の中で「追い詰められる」「失敗する」「奪われる」などの状況が再現されやすくなります。特に30~40代の働き盛りの人々は、多くの責任や期待を背負いがちで、社会的な立場やライフステージと紐づいたストレスが悪夢に反映されることが少なくありません。

2つ目は身体的ストレスです。例えば、かゆみや痛み、鼻詰まり、睡眠時無呼吸症候群などの身体的な不快感が悪夢の引き金になることがあります。眠っているときは身体の感覚に意識が向きやすいため、どこかに不調があると夢にも影響が出やすくなるのです。また、冬場は日照時間の短さが鬱状態や過眠を引き起こし、睡眠リズムが乱れることで悪夢のスイッチが入りやすくなることも指摘されています。
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――あらゆるストレスが悪夢を引き寄せやすくしているんですね……。

ほかにも、本人も自覚していない欲求や葛藤が夢に反映されることもよくあります。例えば、日本人に特に多いとされる「トイレ」の夢がその例です。

尿意が迫っているなか、やっとの思いで辿り着いたトイレが大行列!だったり、ドアが壊れていて使えない!だったりする夢を見たことはありませんか? 

トイレで失敗せずに排せつができることは、集団生活における最低限の社会性です。もし失敗すれば社会的信頼を失い、周囲の人々と共存できないかもしれません。家庭や職場に居場所がない苦しみや、新しい環境に馴染まなければという焦りがあるとき、「社会へ適応したい」という強い思いが、集団生活を試される場を象徴する「トイレ」の夢となって表れるのです。

――深層心理が夢となってストーリーを作り出しているとは、非常に興味深いです! 

夢はその人の状態を表すバロメーターでもあります。ですので、あまりにも頻繁に悪夢を見るような場合は、心身のケアに向き合った方がいいでしょう。

悪夢は英語で「バッドドリーム(Bad Dream)」または「ナイトメア(Nightmare)」と呼びますが、これらの区別も非常に重要です。

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――「バッドドリーム」と、「ナイトメア」。違いはあるのですか?

バッドドリームは比較的軽度の嫌な夢で、身体的な不快感が原因となることが多いです。たとえ嫌な夢を見てしまっても、予定していた起床時刻まで寝れたという場合はそこまで不安がる必要はありません。

一方、ナイトメアは心理的ストレスが強く関係していて、ハッと飛び起きてしまうような強い恐怖感を伴います。この場合、脳内では記憶の処理が中断されてしまい、目覚めた瞬間の不快感や絶望感だけが残ってしまいます。ナイトメアは自殺企図を誘発してしまうという研究報告もあるため、注意が必要です。

また、心身が疲れている時に悪夢とともに起こりやすいのが金縛りです。何者かに身体の上に乗られる、逃げたくても体がまったく動かないなど状況はさまざまですが、このような場合、慌てずにまずは眼や指先などを少し動かしてみてください。身体の一部を動かすことがきっかけで、金縛りが解けることが多いです。
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