
3月12日、13日の2日間、東京・赤坂で「ワールド・オーシャン・サミット」が開かれた。海洋の持続可能な活用と保全をテーマにした国際会議で、イギリスのエコノミスト・インパクトと日本財団が共催している。
今年で12回目となる本会議だが、日本では初開催となった。
政府、学界、NGO、民間セクターのリーダーが一同に集い、持続可能な海洋保全について議論。サミットのテーマは「Healthy Seas, Sustainable Growth(健全な海洋環境が持続可能な成長を可能とする)」だ。
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会場には、馴染みのあるブランドもブースを出展した。
例えば名門時計ブランドの「ブランパン」。2012年本サミット創設時よりパートナーとして支えている。

ブランパンは、1953年に名機「フィフティ ファゾムス」を発表して以来、海洋と深く真摯に向き合い続けている。
その一例が、「ブランパン オーシャン コミットメント プログラム」と銘打った海洋探査と保護プロジェクトで、すでに20年以上にわたって展開中だ。
ブランパン副社長 アレクシオス・キツォポウロス氏
本会議と合わせて、ブランパン副社長のアレクシオス・キツォポウロス氏も来日しスピーチ。「海洋への資金は限られており、適切に使われる必要がある」。海洋プロジェクトへの資金提供の重要性について語った。
ブランパンがサポートする水中写真家のローラン・バレスタ氏も登壇。海洋探査における、独自の科学データと画像をブランパンへ提供している。サミットでも水中写真を披露し、聴衆を驚かせた。
ブランパンと主催のエコノミストは「ビヨンド・ザ・サーフェス」でも協力関係にある。世界中の海洋保護区(MPA)の効果を評価するスコアカードの作成を目指すプログラムだ。昨年の第11回サミットで開始されたが、今年も継続されることがこの場で発表された。

本イベントでは、ブランパン以外にも、最先端の海洋保全を知れる講演が数多く行われた。
持続可能性を向上させるNGOと漁業コミュニティの取り組みがトピックとして挙げられたセッションでは、一般社団法人セイラーズフォーザシー日本支局理事長兼CEOで、OCEANSのSDGsコンテンツアドバイザー・井植美奈子氏の姿も。カナダ漁業海洋省副大臣のカイリ・ルベスク氏らを交え、IUU漁業の重要性などについて意見交換がなされた。
ほかにも、国連事務総長特使(海洋担当)、国際自然保護連合(IUCN)、そして海運運送会社の商船三井など、国内外145名以上の錚々たる面々が熱い議論を交わした。

総合海洋政策本部長を兼務する石破茂首相も登壇。日本の排他的経済水域(EEZ)の広さや海水の体積の大きさに触れ、「これから先は“島国”から“海洋大国”を目指し、海の安全・平和・資源の利用に向けてもっと責任をはたしていきたい」と意気込んだ。
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オーシャンズの「The BLUE KEEPERS Project」では、「海を守る」をテーマとしたコンテンツを随時更新中。我らが愛する海。その現状から目を逸らさずに受け止め、日頃のアクションにつなげていきたい。