
もとがワークウェアだけに屈強で、多彩なラインナップはファッションシーンにおいて心強い存在。リーバイスの魅力を挙げればキリがない。
グランクのデザイナー・佐々木さんがリーバイスに惹かれるのは、“名刺代わり”になるから。長くはくことで、デニムに自身のライフスタイルが反映されるという。今回はそんな彼が頻繁に足を通すモデルを紹介。
【写真15点】「リーバイス歴30年以上のデザイナーが語るデニムとの向き合い方」の詳細を写真でチェック 話を聞いたのは……
佐々木英治(ささき・えいじ)●グランクデザイナー。20代前半からファクトリーなどの現場に身を置くことで服作りのイロハを修得。アパレルに深く携わってきたことで蓄えられた知見は、2022年に設立したブランド、グランクにも存分に活かされている。
デニムはもっとも身近な存在。だからこそいい!
佐々木さんがファッションに関心を持ったのは、なんと幼稚園に通っていた頃。その早すぎる目覚めには驚かされる。

「幼稚園では青い園児服を着なければいけなかったんですが、パンツは自由だったんです。何を合わせるか、子供ながらに毎日コーディネイトを考えていました。普通だったら気にしないですよね(笑)。その頃からファッションに興味があったんです。
母親が服を買いに行くときには、極力自分の意見を言うようにして。当時から自分なりのカッコ良い、カッコ悪いの線引きは感覚的にあった気がします」。
年々鮮明になっていく自身のファッション観。初めて触れたリーバイスは501。ふたつ年上の姉から教えてもらったという。

「映画『スタンド・バイ・ミー』に出ていたリバー・フェニックスがはいていたやつじゃん!って知って一気に注目するようになりました。それからお金を貯めて自分で買いましたね。たしか3800円ぐらいだったと思います。
僕の生まれ育った岩手県花巻市は、当時いい古着店がたくさんあったんですよ。そこで古着に触れられたのは良かったですね」。
佐々木さんがリーバイスに出合った頃は、まさに渋カジ・古着全盛の時代。稀少なヴィンテージも手にしてきたが、加熱する周囲からは一歩引いてデニムを捉えていた。

「僕は普通のリーバイスを普通にカッコ良くはきたいんですよね。リーバイスのデニムは本来気軽に手に取るアイテムのはず。スティーブ・マックイーンやリバー・フェニックス、多くの著名人がはいてきたのも、高価ではない普通のデニムだったと思うんです。
とにかく長くはけますから、デニムにはその人の生き様が如実に現れる。『これが俺の生き方だ』 ってストレートに表現できるアイテムって他にはないんじゃないかなと」。
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