OCEANS

SHARE

あの芸能人が30年以上愛したケーニッヒ

これもケーニッヒが手がけた、R129(1989年〜2001年)のメルセデス・ベンツSLです。令和の今でも、ミナミによく似合うと思います。

R129ケーニッヒ〜笑福亭笑瓶スペシャル〜/S&COMPANY

R129ケーニッヒ〜笑福亭笑瓶スペシャル〜/S&COMPANY


実はこれ、一昨年亡くなられた笑福亭笑瓶さんの愛車やったんです。30年以上も笑瓶さんが乗っておられた車です。今はお弟子さんの手元にあるんですが、今回うちの会社でレストアさせてもらったんです。

笑瓶さんを象徴するメガネがメーターの上に置かれています。フロントグリルには「笑福亭笑瓶special」の文字

笑瓶さんを象徴するメガネがメーターの上に置かれています。フロントグリルには「笑福亭笑瓶special」の文字


見ればすぐに、笑瓶さんがすごく大事にしていたことがよくわかる車です。30年以上の時を経てもなお、ケーニッヒのSLはカッコいいと思います。

コテコテ仕様が“逆にいい”メルセデス・ベンツ

もう一台、ケーニッヒじゃないですが、コテコテなやつを紹介します。メルセデス・ベンツ190のエボ仕様です。
 1048Style EVO III/Euro Magic/Kamiwaza Japan

1048Style EVO III/Euro Magic/Kamiwaza Japan


当時のDTM(ドイツのツーリングカーレース)仕様に仕上げられています。ロールゲージも入ってます。
advertisement

190のエボ、つまりエボリューションモデルは、ホモロゲーション(レースに出場するための認可)をとるために、量販車として生産した190E 2.3-16Vをベースに作られたのですが、この「1048Style EVO III」も、わざわざ190E 2.3-16Vを探してベースにしたようです。凝ってます。
 ホイールには、高いのに、カーボンのカバーが付いています。また車の上部は「ティファニーブルー」で塗装されています。洒落てるでしょ?

ホイールには、高いのに、カーボンのカバーが付いています。また車の上部は「ティファニーブルー」で塗装されています。洒落てるでしょ?


こういった古い車、いわゆるクラッシックカーと言われる車はノーマルで乗るべきだという“ノーマル神話”があります。“改造”とかすると、不良っぽいとか、もったいないとか思われるんです。ノーマルでサラッと乗るほうがカッコいいと。

でもね。これ、カッコよくないですか? ここまでやりきって、いいんです。これこそ大阪です。ナニワ魂ですよ。毎度言ってますが、カスタムは自己満足なんです。自分でカッコいいと思えばそれで良し。で、そのカッコ良さのさじ加減が、東京と大阪、もっといえば日本の東と西では違うんです。東京のソースはサラッとしてるけど、大阪のソースはコテコテです。

だからって、コテコテソースのかかった関西風お好み焼きは、何も関西人だけのものじゃない。東京の人だって、好きな人は多いはずです。

しかもコテコテには、いろいろなコテコテがあるんです。次回は、ケーニッヒとはまた別の、大阪味の最新トレンドを大阪オートメッセからお届けします。

籠島康弘=文

SHARE