③ ハミルトン/「カーキ フィールド メカ」

SSケース、38mm径、手巻き。8万5800円/スウォッチ グループ ジャパン(ハミルトン) 03-6254-7371
時計愛好家のみならず、ファッション好きから熱く支持されるハミルトンの「カーキ フィールド」。豊富なバリエーションが魅力だが、最もピュアに、その神髄を楽しみたいなら、ノンデイト仕様の38mmサイズをおすすめしたい。
「カーキ」のオリジンを想起させる無駄を削ぎ落としたミリタリースタイルで、凝縮感のあるダイヤルレイアウトに機能美が宿る。
ムーブメントは手巻き式のキャリバーH-50を搭載し、80時間のロングパワーリーザーブと磁気帯び無縁のニヴァクロン製ヒゲゼンマイを採用。優れた実用性は見た目だけでなく、“中身”にも通底している。
【語れるストーリー】アメリカ軍お墨付き!道具としての信頼性

ハミルトンとミリタリー。両者は切っても切り離せない密接な関係にある。
起源は1917年。ハミルトンはアメリカ軍のオフィシャルウォッチサプライヤーとなり、第一次世界大戦中、多くの兵士に時計を供給していた。
その優れた信頼性は高く評価され、42年の第二次世界大戦でも膨大な数の時計を納入する。写真の個体は40~50年代のもので、さまざまなデザインが存在していたようだ。
ハミルトンの名を世界に轟かせた往時の軍用時計。そのDNAを色濃く受け継ぐ「カーキ フィールド」には、一朝一夕ではなし得ない、無言の説得力が宿るのである。
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後日公開となる後編では、ブレゲ、IWC、チューダーの傑作モデルを紹介予定。これを読んでミリタリー&パイロットの魅力に開眼した諸君、ぜひ要チェックで!